そして卒業した芸人志望者は、吉本の直営の劇場に出て芸を磨くことになるわけです。
これは見方を変えれば、所属芸人が講師の学校に入れて金を取り、その後は僅かなギャラで直営劇場で働かせるという事になります。
それで芽が出ない者の多くは諦めて辞めていく事になります。
そもそもNSCは入学志望者へ通常あるような試験を科しません、ほぼすべて合格するわけです。
これが入ることだけで大変な俳優座養成所などとの大きな違いです。
才能の有無も見ないで、来るもの拒まずというのは、つまりは入学者のほとんどはお客さんということになります。
師匠について芸人ととなるやり方だったら、弟子になる段階で選別されるでしょう。
しかし吉本方式だと、才能も無いのに、いつまでも諦めきれないで一生を棒に振る者もでてくるというわけです。
ここに吉本所属芸人が6千人もいて、契約書も交わさないという事のからくりが見えてきます。
建前としてはNSCを卒業すれば芸人になれるわけですが、本当に芸人として稼げるのはせいぜい百人いるかいないか。
しかしそれらの者だけと契約書を交わせば、他の者達は噛ませ犬だと悟り、NSCに入る者はがた減りになります。
そこが吉本の夢を売る商売とでもいうのでしょうか。
今回の騒動で大崎会長も松本も、ファミリーを強調しますが、要するに彼ら一部のお友達だけがファミリーなのです。
したがって売れている芸人でも、松本の取り巻き以外はわずかな歩合だけでごまかされるのです。
だからまた吉本は契約書による契約を交わさないのでしょう。
交わせばファミリー芸人の歩合と、その他の芸人のそれとでは大きな違いがあることがばれるからです。
それでその他の芸人たちが今回声を上げているという訳です。
こういうところは、現安倍政権とよく似ていますね。
そして安倍総理のお友達の一員なのが松本達であり、吉本新喜劇には安倍総理は何回か舞台に上がっています。
そんな吉本は、今や公共事業にも深く食い込み始めています。
政商の道を進み始めた吉本は、株式配当という手段でテレビ局との関係を強化し、業界に君臨し続けているわけです。
この構図は日本社会の構図とダブります。
そしてそんな吉本を牛耳るのが、あの社長を傀儡にする大崎会長とダウンタウンの松本です。
最低最悪ですね。