あれからちょうど10年。

11月の下旬は教え子の命日。

日曜日。NHK大河ドラマを見終わって、そのままニュースを何気なく見ていた。

火事のニュースだった。
!(◎_◎;)?
聞いたことあるよな?この名前。

知ってるよ。この名前。

そう。
私が1番初めに教えた生徒の1人。
なんで、30歳の若さで天に召されるの!
一瞬、訳がわからなかった。


このニュースの2〜3週間前。
本当に偶然も偶然。
生徒の引率で、とある美術館に来ていた午後。
その火事で亡くなった子のお母さんに再会!
娘さんの書道の入選作品を見に来ていたらしい。
もちろん彼のことも尋ねてみる。
引率中だったので、挨拶と2、3お話しをして、その子の近況を知る。

「働きながら、バンドやってるのよー。」

びっくりした。
中学時代は、バスケットボール一筋。はにかみ屋さんで、言葉数も少ない。でも読書好きで手先が器用。技術の製作でサクッと本棚を作っちゃう子だったよね。←結局、持ち帰らんから、ちょーだい、って。もらったけどな。笑笑。
とてもバンドを組むような子じゃなかった。

月日は、いろんな意味で人を変えるんだなぁ、
と思ってお母さんと別れた。


その矢先の死。



後日、新聞記事で彼の生きてきた過程を知る。

その日は、仕事先の同僚と居酒屋に来て、相談を受けていたらしい。その途中、店の布製の装飾にキッチンの火が引火。逃げ道も細く、煙に巻かれてしまったらしい。
助かった人もいたのに。
しかも彼には恋人もいて、近々結婚をする予定だったことも知る。

生きていれば、40歳。
どんな家庭を築いて、
どんな大人になっていただろう。
私でさえそう思うのだから、
ご家族の気持ちたるや!
計り知れない悲しみでまだいっぱいだろう。

11月が来るとふと思い出す。
D.Aくん。




今日、地上はとても晴れやかです。
そちらの世界も晴れていますか?
暖かですか?

そう思いながら、空を見上げる。