仲道郁代 ピアノ・リサイタル ~知の泉 | かきぴーのブログ

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昨日『仲道郁代 ピアノ・リサイタル ~知の泉』のため兵庫県立芸術文化センターへ。

 

 

お美しい方ですからね、それゆえでしょう、中高年男性が多かったような。テレビでは何度か拝見した事あるのだけど、生では初めて。

このたびは前から2列目で、仲道さんの姿や表情、そして手元も良く見えるナイスな席。席が互い違いに配置されてるので2列目でも視界良好な上に、前の方が2名来られなかったので、更に視界良好OK

 

仲道さんはゴールドのドレスに身を包んで登場。後半はシルバーのドレスでございました。

トークでリサイタルのテーマなどをお話され、1曲ごとに演奏する曲の説明もされた。

今回のプログラムは「知の泉」というタイトルだけど、仲道さんの中には演奏のテーマがあって、それは「人間の業と再生への祈り」だとおっしゃった。

ご自身のYouTubeチャンネルでもプログラムについてお話されてた。

 

 

頂いたプログラムには、今のウクライナをめぐる情勢とプログラムがリンクしてて、恐ろしいような思いを抱いていると書かれていた。

 

テレビで見る仲道さんは、演奏含めたおやかなイメージだったんだけど、大変迫力のある演奏だった。音色そのものは優しいけど、リストの“ダンテを読んで”やムソルグスキーの“展覧会の絵”を弾いたあとなど、弾き終わった瞬間にバタッと倒れるんじゃないかと思ったくらいの渾身の演奏だった。

“展覧会の絵”を弾き終えた後の仲道さんは力を使い果たしたのか、見た目に生気がなく抜け殻のような感じだった。そして袖に下がって行く時に見た背中は、何だかとても悲し気に見えた。

でもアンコールのあとは、ちょっと生気も復活してて、後ろ姿も温かみが増して見えた。

 

アンコール曲
ラフマニノフ:前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2「鐘」
ショパン:ノクターン 第20番 嬰ハ短調「遺作」
ドビュッシー:前奏曲集 第2巻より 第5曲「ヒースの茂る荒れ地」

 

芸術家の方は皆さん自分の思いを作品に込められるんだろうし、仲道さんもそうなのだろうけど、私は彼女の演奏を聴いて、その思いのようなものがとても色濃く感じられた。「こんなの初めて」というくらい。聴こえてくる音に仲道さんの思いが乗り移っていたかのようだった。

 

あの演奏後の仲道さんの抜け殻のような姿を思い出すにつけ、この記事を書いている今も、つくづく芸術家の方は自分の魂を削って作品を作り上げているんだなと思う。

 

帰る時「物語を見ているようだった」という話声が聞こえてきた。皆それぞれ何らかのメッセージを受け取ったんじゃないだろうか。

 

14時開演、休憩20分含めホールを出ると16時15分頃。

会場はほぼ満席だった。

 

(余談だけど、今回隣の女性が演奏中に手のひらを上下にパタパタしてね、ちょっとうっとおしかったのよ。でも途中大人しくなってて、「あれ?」とチラ見したら寝てたwしかしたまに若干いびきが、、、どっちにしても雑音出す人なのね(^^;)

あと、後ろの男性2人組が鞄のチャック開けたり閉めたり、パンフレットパサパサ言わせたり。なんだかなぁだった。

お客さんの感じが全体的に、いつもクラシックコンサートに来る人より少しカジュアルだった気がする。カジュアルさはチケット代に呼応してるんかな(今回A席3000円でB席は1000円)。)