Echoes Of Life アリス=紗良・オット | かきぴーのブログ

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昨日『Echoes Of Life アリス=紗良・オット』のため倉敷市民会館へ。

 

 

行って初めて知ったけど、18時開演で19時20分終了(休憩なし)という、かなり短めの公演だった。

ホールの1階席の前半分にしかお客さんが座ってなかったのは、あとの席は販売してなかったんだろうね。市民会館だしこの人数だしで、こじんまりとアットホームな雰囲気。

ピアノが少し斜めに設置されていて、客席側からピアニストの手元が見えやすくなってた。

 

登場したアリス=紗良・オットさんは黒の上下に紺色っぽいゆったりしたジャケットという装い。そして裸足。

うーーん、彼女のようなお方は、このような「ザ・市民会館」に似つかわしくないわぁ。なんか“もったいのうございます”って感じ(^^;)(扉をあけて登場じゃなくて、黒いカーテンから登場だし~)

 

初めにトークタイム。マイクを使われてたけど、それでもささやくような感じ。

まず日本に着いてのコロナ検査で陰性で本当に良かったと。もし陽性だったら、関わってくれてるスタッフにもチケット買ってるお客さんにも迷惑かけるから、本当に良かったと。それから今ドイツでは日本食が手に入りにくくて、今回日本に来てコンビニで買ったおにぎりが、涙が出るくらい美味しかったって。。。

 

その後はこのリサイタルの内容についてで、今回はピアノ演奏に合わせて、大きなスクリーンに映像が映し出されるようになってたんだけど、それを技術的な事や、どうやったら内容を分かってもらえるかを色々考えた事。ショパンは今聴いても新しくて挑戦的。

人生は思いもよらない事が起こり自分の思う様にはならない。何かの終わりは別な事の始まり。そんな皆さんの心の旅を、休憩なしの70分の演奏の中でして下さい。普通のクラシックコンサートみたいにかしこまってないで、思い思いにくつろいで聴いて下さい、というような事をお話された。

 

私は彼女の公演を前から行きたいと思ってたけど、以前は仕事をしてて都合が合わかったりで、今回が初めてだった。ネットの動画で聴いた限りでは好きな感じだったので、楽しみにしてた。

 

そんな初めて生で聴く彼女の演奏は、思ってたより、というかかなり力強くてびっくりびっくり 最近軽やかな演奏のショパンを聴く事が多いので、辻井さんや彼女のような力強いショパンを聴くと「おおっ」という感じになる。

強音の部分などマツーエフ氏ばりの迫力で、まるで彼女の心の叫びを聴いているかのような気持ちになった。

 

映像については、辻井さんの「音と絵画」のように写真が映し出されるタイプじゃなくて、動きのある映像。そしてほんとに音と映像の動きがぴったり合ってて、アリスさんのピアノの音を聴きながら映像を見ていると、とても不思議な感覚になった。冒頭のトークでおっしゃられた心の旅が出来た気がする。

 

終演後は私の前側の席で2名の方が立って拍手をされてた。そして最前列で2名の方が「ブラボー」と書いた布かタオルかを広げてらっしゃった。アリスさんはその方たちの方を向いてしっかり見て、満面の笑みで答えてらっしゃった。自分だけにキュートな満面の笑みが向けられるって、あれはお客さん側も嬉しいだろうなぁ。その笑顔欲しさに“私も立って”と考えたけど、ちょっと勇気がなかったわ(^^;)

 

全プログラムを弾き終わったあともトークがあり、アンコールも1曲弾いて下さった。

アンコール曲:サティ ジムノペディ1番

めっちゃしっとりな締めでございました。

 

今回は市民会館だったけど、次は是非岡山シンフォニーホールか、新しく出来る岡山のホールに来ていただきたいものです。コンチェルトも聴いてみたいビックリマーク彼女の体調との兼ね合いもあるんだろうけど、又聴く機会がありますように。