手術を終えて一般病棟に戻って

少しずつリハビリしていきました。

でも術前に聞いていたように

嚥下困難となっていてなかなか食べられません。

むせてしまうので誤嚥性肺炎が心配でした。


コロナ禍なので面会出来ずに

着替えを持っていっても遠くから見るだけでした。

術後はじめて病室にいる父を見て

涙が出て止まらなくなりました。

父はやらなくてもいいと思っていた手術をし

食べることも難しくなっていて

母や娘も会いに来ない状況を

どう思って過ごしているんだろう

考えると辛く苦しい気持ちでいっぱいでした。


まだ普通に食べられない状態なのに

大学病院からは退院してと言われました。

こんな状態で家に帰るなんて、、無理でした。


医者は手術してデータとったら終わり

急性期病院なので仕方ないのですが。

退院して家が無理なら施設探してと。


私もそれまで介護とかの知識ゼロでほんとに

途方に暮れました。

相談員の人が持っていた本をネット注文して

基礎知識、どうしていくのかの情報収集しました。

こういうことってやはり必要になるまで

全く無関心でした。


いろいろ相談して退院後は

術後のリハビリが出来る病院に

入院することになりました。


大学病院の退院の日、

父はストレッチャーに乗せられてましたが

元気でニコニコして

見送りの看護師さんたちに励まされてました。

手を振って投げキッスして笑いをとったり。


私は手続きもあり父のそばに久しぶりに行って

少し話せましたが

何度も母がいるか訊かれました。

そうだよね、会いたいよね。

家族1人しか病棟に入れなくて

父と母はずっと会ってない。

下のロビーで待っている母と少しでも会わせたくて

病院出る前に母に待機させてみました。


2、3分だったけど父と母が会えました。

「お父さん。大丈夫?頑張ったね」とか

母が声をかけたら

大丈夫って言って父が涙を流しました。

会いたかったよね

母も辛い時そばにいてあげたかったよね


普段はいつも喧嘩ばかりだったけどね

お互いを心配してたんだよね


父は次のリハビリ病院へ向かいました。