「わたしは去っていくが、また、あなたがたのところへ戻ってくる」と言ったのをあなたがたは聞いた。わたしを愛しているなら、わたしが父のもとに行くのを喜んでくれるはずだ。父はわたしよりも偉大な方だからである。 ヨハネによる福音書14:28
金子雅子先生が11月27日に天に召された。何一つ恩返しすることもできず、いつまでも頼るばかりで終わってしまった。これからのことを真剣に考えましょうと、師は、死の数週間前に私に言った。これからのこととは、私の後継者のこと、アストロサークルのこと、占星学全体のこと、だった、と思う。亡くなる日の朝の電話は、その週の土曜日のランチの時間の確認についてだった。二十数年に渡る、師の授業、研究、アドバイスは、私の占星学の土台となった。けれど私は、師の期待に応えられず、のらりくらりとかわすばかりだった。私は今、魂の無い抜け殻となった。なぜ、現実をしっかり捉えることをせず、同じ状態が永遠に続くと錯覚してしまったのだろうか。悔やんでも悔やみきれない。