ウクライナ侵略とアフリカの食糧事情 | 香魚子のアストロロジーあれこれ

香魚子のアストロロジーあれこれ

楽しく真面目に世の中のことをアストロロジーを通して考える

ロシアのウクライナ侵略のせいで世界の食糧事情が深刻になっています。殊にアフリカの多くの国が小麦輸入の三分の一から半分以上をロシアとウクライナに依存しており、穀物の価格が日毎に上昇している昨今、アフリカの人々の苦難が思いやられます。

そもそも広大なアフリカで直接の食べ物となる穀物の栽培面積が少ないのには理由があるのです。

 

一つは17世紀以降に本格化した大西洋奴隷貿易大西洋三角貿易)によって多くの若者が奴隷として新大陸に連れていかれ、アフリカ大陸で労働力が激減したことです。19世紀までに1000万人に及んだそうです。二つ目は、欧米、特にヨーロッパ諸国が19世紀にアフリカを植民地化し、ヨーロッパ人の都合で、主食の食糧に代わり、カカオ、落花生、綿花栽培がおこなわれるようになり、また奴隷貿易によって産み出された富が産業革命をおこすと、その産業や工業用にヨーロッパへ運ばれた植物資源、鉱物資源のために、主食作物の作付面積が減らされたことでした。このほか植民地化は食糧のほか、現代の移民の問題にも大いに関係があるのです。

 

                                                          

                                                                New World Encyclopedia より ↓

 


さてヨーロッパ諸国がアフリカに競って進出した背景に、ビスマルクが仲介して開催したベルリン=コンゴ会議があります。18841115日から18852月までの100日間以上の会議で、1885226日、ヨーロッパ諸国、アメリカ合衆国、ロシア、オスマン帝国(現トルコ)の14ヶ国が署名し、アフリカを分割することに同意してしまいました。

イベントチャートやエレクショナル・ホラリーチャートでは、出来事の瞬間や始まり、その結果等がチャートに示されていて、後にどのような展開になるのかを、判断します。

 

このベルリン=コンゴ会議は署名された時間がわからないのでフラットチャートで作成、主にアスペクトでみてみます。大衆を表す月は獅子サイン0度ですが、午前中に署名していればかにサインの可能性があります。その場合老いた度数ですので、すでに遅し、の感があるかもしれません。冥王星はこの年、まだ発見されてはいませんが、実在はしているので、現代から考察するときには使用します。その冥王星はふたごサインの0度です。火星とはスクエア、天王星とはトライン、木星とはスクエアです。火星は競争・戦い、木星は拡大・膨張、天王星は変革・異常、冥王星はパワー・無法の意味があり、まさに各国が競争して力と無法さで異常な中、領土拡大を推し進めると読めます。火星・冥王星・木星がTスクエアです。そして火星、天王星、冥王星は幼い度数です。準備不足です。うおサインの太陽はどのように読みましょうか? 夢?混沌?理想?陰謀?曖昧さ?の太陽とは「儚い、兵どもの夢の後」と思います。

 

 

ビスマルクのこの会議時の三重円も読んでみます。トランジットの海王星と冥王星が10ハウス、ドラゴンヘッドが9ハウス、土星が11ハウスと、上がっている天体と占星点はマレフィックばかり。プログレスの太陽にトランジットの土星がコンジャンクションにネータル・プログレスの海王星がオポジションを形成し、さらにこのオポにネータルの水星・冥王星と、プログレスの火星・冥王星がスクエアとなり、Tスクエアの形態となっています。ネータルのヘッドとプログレス水星がコンジャンクションに、この日のトランジットの太陽と火星がトライン、更にプログレスのヘッドとトランジットのジュノーもトラインで、権利を勢いで周りからのサポートを受けながら口でまとめていくビスマルクの姿が浮かびます。木星プログレスは0度で、トランジットの天王星とはコンジャンクションです。これと、ジュノー(権利・主張)のプログレスとトランジットのドラゴンヘッドのコンジャンクションも一応、プラスに数えられます。

 

またスターリン政権の時代1930年代、「赤い闇」という映画にもなっているウクライナで起きていた大飢饉も決して忘れてはなりません。その事実を西側に報道しようと奮闘し、暗殺されたイギリスのジャーナリスト、ガレス・ジョーンズのチャート(出生時間不明)も紹介します。 

 


そして今年2022624日にロシアのウクライナ侵略が引き起こしている食料危機に対応するための閣僚会合がベルリンで開催されました。(日本時間2130分~625215分)ベルリン時間の6241815分でのチャートです。会議ではなく、会合という、小さな集まりですが、今後有効に発展してくれることを願います。


日本も他人事ではなく、自給率を高め、自給自足ができる食料体制を真剣に考える必要があります。コメの需要が減少傾向にありますが、コメの生産を増やすことで、一つの解決策が見出せるでしょう。その他、日本で育苗、開発されたブランド果物の保護も、農家や日本のために、真剣に考えなくてはなりません。貧乏人は麦を食えとは昔の話。今は、日本人よ、世界の人よ、コメを食え!でいきましょう。