松本清張 2つの出生年月日 どっちが本当? | 香魚子のアストロロジーあれこれ

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日本では、戸籍上の生年月日と実際の生年月日が異なる人は、1942年に母子手帳ができるまでに生まれた人のなかでは普通に見られます。1960年代生まれの人の中にも、3月下旬生まれが4月に、12月末生まれが11日、女性なら、12日と、少し月日が違うことが結構な割合でみられます。余談ですが、母子手帳は日本で作られた、妊娠中の母親と赤ちゃんを護るための制度なのです。

さて今年202284は、松本清張没後30に当たり、メディアや本屋では、過去の映画やドラマの再放送、平積みされた本を目にすることが多くなりました。推理小説の巨匠、社会派作家、あらゆるジャンルを超えた巨人、等々、様々な言葉で語られる偉大であった松本清張の作品は、現代にも決して色褪せず、多くの現代の推理作家に影響を与えました。私事ですが、我が母の書棚に松本清張の本が並んでいた高校生の頃の記憶は、鮮明に残っています。

 

 

ところで松本清張の戸籍上の出生年月日は19091221ですが、幼児期の写真に記載されている明治42年(1909年)212が正しいのではと言われています。果たしてホロスコープからどちらが本当か、わかるのでしょうか? やってみましょう。


1221でのホロスコープは、パーソナル天体では、太陽いて、月おひつじ、水星やぎ、金星みずがめ、火星おひつじです。そしてCFM712、火地風水4231、+7-3、逆行2、おひつじサインオーバーロード(ステリウム)、ディスポジターはおひつじ火星となります。いての太陽とおひつじの月からは、明るく、能天気で、パイオニア、冒険家、後のことは考えず、始めることが大切、終わらせることは重要でない、などの特徴がみえます。やぎの水星はゆっくりコツコツが得意な面も。ディスポジターの火星からも、真っ先に動き、闇雲に突っ走る、勇気ある姿が想像できます。フィックストが少ないので、活発ではあるけど、安定性や保守性とはかけ離れていると言えます。火のサインが多く、水が少ないのも、情熱的ではあるが、飽きっぽいともいえるでしょう。

 

一方212では、パーソナル天体は、太陽みずがめ、月さそり、水星みずがめ、金星もみずがめ、火星はいてで、CFMが343、火地風水2242、+6-4、逆行3(うち、水星も逆行)、ファイナルディスポジターはありません。みずがめの太陽は、他の人がやらないことをしたい、する、という側面があり、月さそりはあまり言わないけれど、決してあきらめず、しつこくあらゆる事柄に向かっていく態度が浮かび上がってきます。太陽と水星、キローンが、冥王星とドラゴンヘッドにトラインで、カリスマ性、有名になる可能性を示唆しています。1221日と比べて、フィックストが多く、月がさそり、水星が逆行していることから、軽いエッセイを書くライターというよりも、重厚で、人間の性(サガ)について、心の深いところに関する事柄について、掘り下げて書いていく姿勢が想像できます。

 

出生のホロスコープだけでなく、亡くなったときのプログレス、トランジットと併せた三重円のホロスコープから出生年月日が正しいかどうかも、判断できます。

 

1221日と212日の共通の形としては、トランジットの天王星がネータルの天王星にコンジャンクションに近いところに来ていることです。天王星は約84年で、ネータルに戻るので、一昔前までは、ここで人生が終わりと言われたものです。松本清張は82歳で亡くなっています。

 

 

1221日の場合、亡くなった日(199284日)では、あまり、はっきり表れていません。ネータルの太陽にトランジットのヘッドがコンジャンクションしているぐらいです。ハーフサムの終了軸(火星と土星のミッドポイント)や治療軸(火星と天王星のミッドポイント)では、それぞれトランジットの天王星と海王星が入っているものの、冥王星や海王星がインパクトのあるコンフィギュレーションを作ってはいません。

 

212のホロスコープでは、ネータル・プログレスとも、いろいろな組み合わせが見られます。

ネータル太陽にトランジットの冥王星がスクエア、プログレスの太陽とトランジットの土星がスクエア、他にプログレスの太陽が、トランジットの木星と天王星とトラインです。ハーフサムでは、終了軸には、太陽プログレスとトランジットのドラゴンヘッドが入っています。治療軸にもトランジットの冥王星がコンタクトしているのです。

 

以上から、1909212日が松本清張の生年月日ではないかと思います。アストロロジーに断定は禁物です。この世のあらゆることに100%はありません。決めつける、絶対、完全否定などの言葉は、アストロロジーには存在しません。7080%のところで、そうではないだろうかと思い、いやいやひょっとしたら間違っているかもと試行錯誤し、精度を高めていく姿勢こそがアストロロジーには求められているのです。

とはいえ当たったときは嬉しいものです!