男たちはきっとビビッテいるに違いない。
観念ではイメージできない人間のために、
事細かに描写された地獄に心底怯えているのだろう。
地獄の恐ろしい描写におののいて、
恐怖のあまりに、
豚肉を必死によけるんだ。
社会の法律を守らなくたって、
私利私欲に躍起になり、
他人の人生を踏みにじろうが、
ニーヤがあれば、許される。
神様に謝るだけで
慈悲深い神様が天国に連れて行ってくれると信じているし、信じたい。
でも、豚肉だけは特別さ。
豚肉を食べてきた日本人に対する蔑視があるのだろう。
日本の寛容さを捨てて、改宗した人間を同等とは見ていないのかもしれない。
改宗者は、ボーンムスリムよりも優れていると思いたいのだけれど・・・
だって、そこには意思があるからね。
チラリとのぞく髪の毛にも、指先にも、くるぶしにも欲情する男たち。
ブルカでだって排除できない。
路上に座り込む男たちは通り過ぎる女性の衣服を脳内で剥ぎ取っていく。
煩悩を消せない男たちは、
女性たちを閉じ込めることに躍起になるけれど、
でも、それって解決じゃないでしょう?
天国への道を邪魔するやつらが悪いんだ。
神様、ぼくだけはどうか天国に連れてって。