自動車の中、

降りる間際、


一度、彼(妹の夫)の運転を見ておかないとね。と、つぶやいた。



パキスタンへの電話の最中、

兄に頼んだもろもろの偽造の書類の中に、

ドライビングライセンスっていうのがあったことも、

聞かなかったことにしてるから、

 

そ知らぬ顔で問い返す。


・・・・そう、私は彼らの前では味方でいなければならないの・・・


免許持ってないんじゃないの?


・・・・無垢さを装って・・・・




彼らが持参した数枚の写真には、

貧相に飾られたトラクターとバイクにまたがった姿だけだったし。




夫の目玉は私を脅すように鋭く睨みつけ、


ちぇっ、コイツに余計なことを話してしまったと後悔した色を浮かべながら、



持ってるに決まってるだろう!と吐き捨てた。



私を降ろして、急発進。



ブロオォォォオーン



白い車を見送った。




ああ、やっぱり。

彼には免許がないのだな。






こんなやつらなのに、

たとえ偽造であろうとも書類さえそろえれば、

ビザの取得も、切り替えも、更新も、永住権も、帰化申請も通っちゃうんだね。

密告以外では阻止できないのかね。

法律は日本人を縛り付けるためだけに機能しているよ。

本当に悪い奴らを見つけてよ。罰してよ。

ここは日本なんだから。