どうして離婚をしないのですか?
そうですよね。
お返事のつもりで読んでください。
パキスタンに見切りをつける日が、
私の離婚の日かもしれません。
年数を重ねることで、
私はずるくなり、鈍くなり、若さをなくし、、、、臆病になり、
子供たちは成長して、
地中には、根っこが複雑に絡み合い、
スパッと断ち切れないことを理由にして、
私は、”どうにもならないこと”として、飲み込むことにのみ努力をし、
若いころよりは確実にすべてに自信を失い、
ものごとを考えないように、
脂肪をたくわえてきたのです。
親族を日本に呼ぶための偽造書類が送られてきたのは、
ラマダン月。
自分たちの利益のために、嘘をつき、欺き、法律を破る彼らが、
その悪巧みが成功するようにと、
アッラーの名前を口にするとき、
なんちゃってムスリムの私にだって虫唾がはしった。
アレンジされた結婚に、
容易に同意をしない妹に、電話で狂ったようにわめくその声に、
私の心はびびらなかった。
人の心は、力でも、脅しでも、揺らがないのだとそのとき、悟った。
だから、パキスタンに見切りをつける日、
そんな日が来ると思う。