ぶったまげた。
あれやこれやと
わずらわしい、いまわしい日常に振り回されているまさにその時。
電話の向こうはやけに明るい。
カラチからの電話に、私は答える。
"みんなげんきよ。それよりぱきすたんはどうなのよ?”
はじまりは、いつもと同じだった。
義母に秘められた決意を私は知らない。
核心に迫ったとき、彼女はあえてひそひそ声でそれを言う。
彼女の周りの娘たちだって、周知のことなのにね。
けれど彼女は私だけへの秘密のようにもったいつけた。
"私の嫁いだ娘のために、息子を産んでくれないかしら”
"あなたにはもうたくさん子供がいるでしょう”
あきれて、
笑いがこみ上げた。
やってくれるぜ、ぱきすたん。
吐き捨てたいほどの思いにかられている時に、
彼女は続ける。
”愛するあなたのために、幸せと長寿を祈っているから・・・”って言われてもね。