全ては私のせいなのです。
給食など家と直接関わりのない食事において、
豚肉は食べさせないけれど、
ハラールの肉ではない・・・つまり屠る時に神の名を唱えていない肉は、
本来は宗教的に食べてはいけないのだけれど・・・
普通の、一般的に流通している牛肉や鶏肉は食べさせていたものだから。
厳密にいえば、夫がいないときには、スーパーの牛肉や鶏肉を買ってくることもあったので。
学校給食を食べさせたいあまり、
つまり毎日の弁当作りのことを考えるとけっこうつらいものがあり、
そして、栄養士さんのご好意にあまえ、
豚肉抜きで、あるいは牛や鶏肉での代替食も作ってくれている給食を食べさせていたのだから、
いつかは起こることだった。
自分が悪いと思いながらも、
あの日、長男が近所の出店の焼き鳥を立ち食いしていたのを夫が見つけたと知ったとき、
私は長男の要領の悪さを呪い、
それ以上に・・・この先の話の波及に怯えたのだった。
あの日は義母と一緒に夕食を食べに行くことになっていた。
実家にお泊りしていた次女と三女。
2時間歩いて実家にたどり着いた私と長女。
夫は一人5時に野球とサッカーの練習を終えて帰ってくるはずの息子2人を待っていたのだった。
けれど・・・
”5時まで帰ってくるように”という私の話を本気にしなかったのか、
6時に練習後も友達と遊んで帰宅した次男。
しびれを切らした夫が、長男を留守番させることも視野に入れて、鍵を渡すベく、
車で長男を探してた午後7時に、
友人たちと焼き鳥を食べている長男を見つけたのだった。
長男を留守番させて、次男だけを車に乗せて連れてきた夫。
そのときに知らされた事の次第。
私の食欲はぶっ飛んだ。
”あの、やろう・・・”私は心のなかで吐き捨てた。
”どういう教育をしているんだ”とつぶやくように言った車内での夫の一言を、
苦い気持ちで飲み込んだ。
ううん。飲み込めなかった。
・・・やっぱり私が悪いんだ・・・という思いが消えやしない。
夕食を食べるはずの回転すし屋はひどい混雑だったから、
サイゼリヤに場所を替え、メニューを開きながら、
”これは肉が入っているから、たべられないな”と言う夫の一言を耳にしながら、
いつもの海老ドリアを注文しながらも
沈黙と再燃をビビってた私。
それでいながら、留守番の長男の食事を気にかける夫、
よけいな火種を巻きやがって・・・と、”どうせパンでも食べてるでしょ”と薄情な私。
夫の気分次第では、ケンタッキーフライドチキンだって、ビーフ100%のハンバーグランチだって食べたこともあるんだけれど。
ただ、最近の夫の傾向としては、家族で外食する時には、肉類をさけていた。
きっちりと線引きができなかった私。
そしてやっぱりこれからも給食を食べさせるつもりの私。
子供は混乱するよね。
修学旅行やキャンプや親睦会のバーべキュー。
私たちのために豚肉を牛肉に変えてくれる周りの親切に、
それ以上は甘えられないから、
ハラールの肉以外は食べられませんとは言えないでいる私。
とりあえず・・・・やっぱり何の解決にもならないのだけれど、
ほとぼりが冷めるまで、”外食”は禁句にしておこう。