それは一つのビザから始まる

 

長い長い物語。

 

そして一つのビザが生み出す

 

果てしない物語。

 

 

できれば外務省の方に読んでいただきたいという思い込めて

 

 

 

 

                 ****実録・・・・我が家の場合***

 

 

 

夫と結婚した頃には日本に入国することがむずかしくありませんでした。

 

 

初めて夫の国を訪れての帰りの飛行機に、

 

一緒に乗り込んだおじさん(義理の母の弟)が日本に出稼ぎに来るつもりだったなんて

 

私には知らされていませんでした。

 

夫が日本の結婚式を見てもらいたから・・・と

 

一緒に訪れた日本領事館で話したことを疑いませんでした。

 

お馬鹿な私は、”お披露目するような結婚式をする予定はないのに・・・・”と

 

チラッと頭をかすめたんですけれど、

 

何でよりにもよって義父母ではなく、おじさんなのかな~?とは思ったりはしたんですけれど

 

疑いませんでした。

 

というより、言葉がわからなかったので・・・・。

 

 

 

それに、夫が大嘘つきだなんて知らなかったものですから・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

そのおじさんが帰国してから何年か後

 

 

夫のすぐ下の生まれつき左手の指が一本もない妹の

 

 

義手を作るために日本に呼びたいと言われました。

 

 

大学で勉強をしているうら若き女性を

 

 

1人で飛行機に乗せることはできない

 

(大事な妹に何かあったらどうするんだ!)

 

という理由をこじつけて

 

 

義理の父の弟にあたるおじさんと一緒に日本へ呼びました。

 

 

オーバースティはさせませんという誓約書も書きました。

 

 

義手を作ることもなく、

 

 

3ヵ月後彼女は帰りました。

 

 

はい?

 

 

ええ・・・・・もちろん1人で・・・・

 

 

 

おじさん仕事してましたから。。。

 

 

 

 

 

 

 

それから何年か後

 

 

義理の母を日本に呼びたいと言いました。

 

 

ええ、もちろん彼女を1人で飛行機に乗せるなんて

 

 

そんな危険なことはさせるわけありません。

 

 

英語はもちろん、

 

 

生年月日でさえ定かでない、

 

 

家に閉じ込められて、

 

 

読み書きもできない彼女ですもの。

 

 

付き添いが必要ですよね。

 

 

男の・・・・つまり義理の母の弟なんですけれど

 

 

生まれてから一度も飛行機に乗ったことのないようなおじさんなんですけれど・・・

 

 

領事館に同じ誓約書を書きましたよ。

 

 

仕事もしていない状況のおじさんだったので、

 

疑われましたよ。

 

 

嘘のお店の名刺を作ったり、

 

 

義理の父のお金を一時的に

 

 

おじさんの銀行口座に写して、

 

 

見せ金の預金残高証明をつくったりしましたよ。

 

 

3ヶ月の滞在のあと義理の母は帰りましたよ。

 

 

1人で?

 

 

いいえ、彼女は1人で飛行機になるなんてことできるはずありませんから、

 

 

出稼ぎを終えて○○国へ帰りたがっている男を

 

おじさんの身代わりに

 

おじさんのパスポートを使って、

 

義母と一緒に飛行機に乗せました。

 

 

パスポートをあげてしまったおじさんは

 

 

ずっとずっと経ってから、

 

 

○○国の大使館へ出向いて、

 

紛失したと嘘をついて、

 

新しいパスポートを作りました。

 

 

 

 

そして、一番初めに出稼ぎに来たおじさんは

 

せっかく稼いだお金も

 

どういうわけか

 

すっからかんになってしまい、

 

韓国経由で来日するような手口を使ったのに

 

日本に入国できない状態でいました。

 

私があちらの国に置いていた二人の子どもを連れ帰るために滞在していたときのことです。

 

 

おじさんを連れて、領事館に出向かされました。

 

私は日本に帰りたいのだけれど、

 

4人の子供を連れて飛行機に乗るのは

 

大変だから男手が必要なんです。

 

絶対にオーバースティーをさせませんから・・・・と嘘をつきました。

 

 

自分が確実に帰るためにはこれしかないと思いましたから。

 

 

すみません。

 

 

 

 

しばらくの間、

 

義理の母の弟2人(おじさん2人)との同居が続きました。

 

彼らが帰ってから、やって来たのが、

 

 

馬鹿な弟です。

 

これは現在進行形で、

 

今までとは違うやり方なんですけれど

 

やっぱり

 

法律違反しているので、

 

今は書けません。

 

すみません。

 

 

 

 

そしてこれから続く果てしない物語

 

 

舞台は私の子供たちの将来です。

 

 

日本の国籍をもってるがゆえに

 

彼らには二つの選択肢があります。

 

 

 

 

その国籍を生かして、

 

 

 

上のランクの人たちと結婚することで、ステップアップをするか

 

 

もしくは

 

 

貧しい親戚たちの出稼ぎのための足場にされるか

 

 

 

 

そして、そこから同じように波及する

 

 

 

 

それぞれのビザをめぐる物語。