おそらくは、
私の場合、
結婚生活の半分以上はおじさんたちとの同居の日々だった。
彼らの性格に問題があったわけではなく、
おそらくは、私にも気を使いながら、生活をしてくれていたと思う。
ただ、私は家族以外の人と住むという経験をしたことがなかったので、
彼らをうとましく感じていた。
初めのうちは、笑うこともできたのだけれど、
月日がたつうちに、同じ空間にいることに、苦痛をおぼえた。
でも、そんなこと言えなかった。
だれにも。
だって彼らは夫のおじさんである。
私よりは目上の人たちだったから。
頭の中では気持ちが悪いとおもいつつ、
私の同居生活は長く続いた。
彼らがいなければ、
家族で外食をして済ますことのできる日も、
彼らのために、
彼らの弁当のために、
カレーを作り続ける日々でもあった。
日本から出国できない彼らを置いて、
パキスタンへ私たち家族が訪れた時、
おじさんたちの奥さん(おばさん)の顔をみるたびに、
自分の今までの態度を反省するのだけれど、
おじさんたちの子供たちが、
アブ(お父さんに)に会いたいという言葉を聞くと、
おじさんたちの淋しい気持ちを思いやることもできるのに・・・・
私は彼らのご飯を作り終えると、
子供たちにおじさんに伝えるように言ってから、
自分の部屋に閉じこもるようになった。
いじめられたことはあっても、
人をいじめることなどできなかった私が、
おじさんたちをうとましく感じていた。