彼らにとっては切っても切り離せない大事な血縁は、○○人の嫁の私にとってこの上なく煩わしいものでもある。
義理の親兄弟姉妹・・・まぁ、とても個性の強い人たちだけれど、ここは目をつぶってと・・・自分の気持ちを抑えるのだけれど・・・彼らの血縁はどこまでも広く浅くつながっていく。
結婚して一週間。初めて訪れた夫の国。書きたいことは山ほどあるけれどここも目をつぶって、話を続けると・・・一ヶ月の滞在を終え帰って来る時にはどういうワケかおじさんも一緒に飛行機に乗っかっていたのでした。
観光旅行?とんでもありません。パスポートを作るお金もないほどの食うや食わずの生活をしていたおじさんの目的は日本での出稼ぎです。
当然、同居。昼間仕事に出かける夫を送り出したら、二部屋しかないアパートのテレビのある部屋を陣取った言葉の通じない性格の暗いおじさんと私は二人きりで日々を過ごさなければならなかった・・・今思い出しても気持ちが悪い。おじさんといったて夫より一歳年上(私より年下)の独身男。
夫にとっては血縁でも私にとっては血のつながらない男なのに・・・。
ふすま一つ隔てて赤の他人の男がいると思うと、自分の家なのに寝転がることもできなかった。
そしてこのおじさんから始まって、延べ4人のおじさんと家族がひっきりなしに我が家に滞在することになったのでした。