今のことをやり過ごすことしか考えられない。

 

 

過去を振り返ることはできるけれど、あさっての入学式のことは頭に入らない。

 

無事に入学式を終え、通学を認めてもらうまでの苦労を終えたところで何になるのだろう。

 

 

借りが増えるだけ・・・

 

 

ことあるごとに言われるであろう。

 

”高校に行かせてやってるんだから・・・”と

 

”オレがいつ行かせていいと言った?勝手なことをしやがって・・・”

 

母からもらった入学祝金は、夫には知らせずに、すべて制服その他に消えてしまい、それでも足りない分は夫が隠している現金の中から抜き取った。

 

それが知れたときはどうなるのか・・・。

 

毎月引き落とされる授業料だって、夫が黙って目をつぶるわけはない。

 

ある月ははそれでよくても3年間も文句も言われないなんてことは絶対にありえない。

 

 

 

今までだってしんどかった。

 

春休み、夏休み、冬休み、年に2回のイード(イスラム教の宗教行事)、親族の結婚式・・・そして根底にある移住話

 

 

でも、この春が一番きびしい。一番苦しい。

 

 

困難を乗り越えた先にあるものは、希望ではなく、大小の差はあるもの同じ困難なのだから・・・

 

 

遠い未来はぶち切れている。

 

 

今を静かにやり過ごす・・・それだけのために生きている。