「あ、またその顔。
ダメですよ?そんな顔しちゃ。」





私に跨って頭を撫でる彼女は
いつからこんな風になったのだろうか。




事の始まりはついさっき。
ユジナがウンビおんにのところへ遊びに行っているから部屋に来てと言われ、行った途端、押し倒された。そのまま口を塞いでくるから苦しくて、肩を押していたら、思ったより簡単に諦めてくれた。


体を起こしたミンジュはため息をついて髪をかけあげた。呆れているようだが、それはこっちの方だという意味も込めて睨みつけた。


するとそれに気づいたミンジュはふっと笑って私の頭を撫でだした。





「あ、またその顔。
ダメですよ?そんな顔しちゃ。」





頭を撫でていた指は頬を伝って唇へと行き着いた。





「本当は欲しいくせに。」





言う通りだった。否定しようとまた睨むつもりだったのに、そんなことも出来ないくらい視線はミンジュの微かに動く唇に惹き付けられていた。





「言わないと分からないじゃないですか。…ね?」










「ほしい…」






ほのかに赤いミンジュの唇に、もう頭がクラクラしてきて、恥ずかしいとかプライドとかそんなものはどこかへ行っていた。





「おいで?」





私の腕を掴んで引き寄せたミンジュは
私の首に手を添えると軽く笑いながら
私の唇を食べた。





気持ちよくて出したくなくても出る色の付いた吐息にミンジュが興奮しているのが分かる。


クラクラして無意識にミンジュのTシャツの裾を握っていたようで、ミンジュは冷たさを含んだその手で私の腕を伝いながら、私の服に手をかけた。


不意に訪れた薄ら冷たい感触に身体が跳ねた。





「おんに、明日仕事だからここまでにしておきますね。」





私の反応にまた笑うミンジュは、私の唇の端のどちらのものか分からない唾液を指で掬うと、その指を舐めた。


伏し目で舐めるミンジュに心臓が飛び跳ねて、またその唇に視線を奪われた。


どうも悔しくて目を逸らすと、また笑っているミンジュが視界の端に見えた。





「あ、またその顔。
ダメですよ?そんな顔しちゃ。」





本日2度目のその言葉は



媚薬よりもっと私を



熱くさせるみたいだ。