以下は、とある障害で長年苦しみ靴も下着も履けず夫の介護を受けてきた女性が、治療によって治り、セルフケアができるようになったときのセリフです。
「先生、私はこれまで靴はおろか下着さえ、主人の力なしでははけませんでした。よって主人に見捨てられたら生きていけませんから、なにも口答えせずやってきました。でもこれでやっと主人と思い切り喧嘩ができます」
あなたはこの言葉から、なにを読みとるでしょうか?
ポイントは2つあります。
まず、
1.この女性の障害は、身体が使えないことだけではなかったこと。
夫との人間関係にまで障害を感じていたことです。
そして2つめ。これが重要なことで、
2.もし、治らなければ「夫と思い切り喧嘩できる(したい)」という影の望みは、『誰も知り得なかった』ことです。
『夫と喧嘩ができる』のは
あくまで健康で、相手と対等な関係だからなので、身体が悪い間は本人すらこの望みが意識にのぼっていなかった可能性があります。
あなたは日々のリハビリ、理学療法や作業療法で
「患者さんのニードを拾い出しなさい」と指導されたり、
様々なツールを使って聞き出そうとしていると思います。
しかし、本当に患者さんが望んでいることを聞き出せているでしょうか??
本当に患者さんが望んでいることは、
目の前の不調が改善したときに初めて、湧き出てくるのではないでしょうか?
そしたら、リハビリ職のあなたは
何をしますか??
この記事がが、少しでも貴方の治療の目的を再確認するきっかけになれば幸いです
読んでいただき、ありがとうございました
Hitomi
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