クミコさんにお会いできた。

嬉しい。


合間に、

ちょこちょこと

シャンソンのことなど

お話しさせていただいて、


これまた、嬉しい。


20代で、

シャンソニエアダムスで

アルバイトしていた時、

毎月1回、

ご出演されているのを楽しみにしていたが、

陰キャなので、

お話ができなかったのだ。


初めてお聴きする、

クミコさんの

「幸せな愛などない」を

楽しみにしていた。


ゲネプロを

聞かせていただいて、

うーんと

楽曲の難解さにうなり、

すぐに、

もう1回聞かせていただきたいと思いました。


本番があるではないかラッキー、


袖で、目をつぶって、

聞かせていただいた。

胸が震えるのがわかった。


私は、

本番が終わって、

夜中の飛行機で、

香港へ。


下手すれば、

東京より寒い、

曇天で、

暗い空。

雨が降ったりやんだり。


安ホテルの

27階の狭い部屋に着いた。

空調は、送風と冷房しかない。

寒さに震え、

空気がとまっている空間で、


鬱々としてる時に、


クミコさんの

幸せな、愛など、ないぃ のとこの歌声が

頭に響く、


検索したら、

セマ様のYouTubeが頭に

出てきた。


流しながら、

荷物を解き始めると

いつしか手が止まり、

嗚咽していた。


ハラハラと涙が流れるのではない、

息が荒くなって、

しーんとしている部屋で

しゃくりあげていた。


数々の

愛を求めての

自分の愚かな行動が

次々に思い出され

絶望し、

自分を呪った。


それから、

ブラッサンズやバルバラ

バージョンも聞いた。


子供のときから、

幸せな愛を求めてきたと思う、

うすうす、

幸せな愛などないと

思い始めていたが、

気づかないフリを

してきたかもしれない。


それなのに、 


幸せな愛などない


と歌声が聞こえる。


これが私たちの愛


だともいう。


ホテル窓から見える、

高層団地の窓ひとつひとつで、

人は、愛を求めているのだと、

思うと、

人間とはと、


いや、


私は、

なんて、

悲しい生き物なんだと。


香港で何をやっているんだろう。


結局、歌のことしか、

頭にないのだ。


冷静になって、


また、クミコさんの

「幸せな愛などない」

を聞かせていただきたい。


沢山の刺激をいただいた、

コンサートでした。



そして、



ホテル部屋窓辺で、ツラミなワタクシ。