「Le chemin de Carmin~カルメンの途」
のゲネプロだった。
当初は、
カルメンとホセだけの物語にして、
セリフもフンダンに投入した、
演劇的アプローチに沿った、
演出プランであった。
ふたりが稽古でそろったのは
3回のみである。
どう考えても、
ひと月は、
稽古しなければ
人様の前には、出せない。
台詞を熟す歌手だとしてもだ。
とても、
悩んだ。
何故、この人達は、
引き受けたのだろうと。
それでも、
théâtre Paris Kidori のお客様方から、
楽しみとのお声を多数いただいて、
あともどりは、出来ない。
もはや、
プロデューサーの視点である。
演出だけなら、
とっくに降りていた。
稽古にこない俳優なぞ、
相手にしたくない。
それでも、
プロデューサーに
泣かれて、
何とかしとくれと、
言われて、
プロなら、
熟せなければと。
ひとりで会話しとるのだが、
演劇に携わって、
40年あまり、
脳をフル回転。
アリアは、
カルメン4幕から、
1曲づつのみ。
2人は、
クラシックのプロであるはずなので、
音楽的なところは、
パーフェクトにやってくれるだろうと。
彼らには、チケットノルマなど
課していないので、
コレがイヤなら、
お客様を呼ばない選択肢があるので、
遠慮なく、やらせてもらった。
間に、1場面、
全く異空間を創って、
異化効果作用を狙った。
急遽、
歌わないはずだったのだが、
ミカエラ 瀧本真己
エスカミーリョ 藤田宏樹
2人が姿を変えて、
登場し、歌う?
もはや、
下北沢の雰囲気である。
ここは、
ショービジネスを振り切って、
宏樹ファンには、
演出家から、
ちょっとした、プレゼントも
潜んでいる。
演出家も、
カルメンには、
登場しないキャラクターで、
渋々、出演する。
この場面が、
猥雑になればなるほど、
物語を失った、
コラージュ的な、
オペラシーンでの
彼らの芸術性が
際立つ計算である。
まきちゃんとヒロキと
オレで、
幕や照明や道具の設置もやる。
めっちゃ、稽古している。
1日目は、SOLD OUT
2日目は、若干あります。
藍澤の
ステミノエンギヨカッタラ。
