教えている大学の授業でピアノ弾いてくれている、Nちゃんから、
後期、トップハットの稽古ピアノに抜擢されたので、お休みしたいと、フライヤーを渡される
。演出家がマシューホワイトと。

マシューは、
帝劇「回転木馬」の
ニコラスハイトナーの演出補だった。
オーディションで6回のコールバックで
僕を使ってくれた人。 
30に成ろうとしてたのに、
16才の役をくれた人。
初めての東宝ミュージカル出演となった。

Nちゃんに手紙を託す。
当時の写真をご朱印帳に張って。
Nちゃんから、お返事をもらう。
とても嬉しかった。
トップハット観るでしょう?と。

そんなわけで、トップハットを観劇した。
素晴らしい舞台だった。
要所、要所で演出家の存在を強く意識させられた。映画を生かして、現代にマッチさせる為に、沢山の工夫が見られた。
全てのダンスナンバーにウキウキした。
アンサンブル全員に、
さりげない見せ場が作られているようだった。
彼の優しさである。
そして、時間の流れがコントロールされている。

演出家とは、こういうことである。

授業に復帰したNちゃんが、
また、マシューからのカードをくれた。
お別れに、
キャスト、スタッフ全員にカードを送って、
Nちゃんの封筒に僕へのカードも入ってたそうだ。心遣いが細かい、
演出そのものである。

最近、生き方が芸にでると強く思う。
人を真っ直ぐ愛し、 
芸へコツコツと努力して
生きる自分になりたい。