思い通りの人生を歩むために大切なことはなんでしょうか?
そこで大切なことが「本当の知性」ではないかと思います。
知能と知性は違います。知能は一定レベルの読解力、文章力、計算力などで正規の教育と読書経験を重点的に考えています。私たちは、とかく学問分野の専門家、記憶力抜群の人、速読のうまい人、を「知的な人」と私たちは信じていますが、現実は精神病院の患者の多くは、上記のような人々が少なくないのです。
1日1日、一刻一刻を有効に過ごす幸福な生活が「知能」の真のバロメーターであって、これこそが本当の知性だと思います。
幸福にとって問題解決能力が不可欠です。自己管理ができる人は神経衰弱や鬱になることはありません。問題の解決方法ではなく、頭の良さは問題解決能力というよりも「自分を幸福に保つ能力」で計られるのです。
金銭問題、老化、病気、死、地震や津波等の天災、事故はだれにでもふりかかる問題です。このようなときに落胆や不幸を乗り越えてゆく人と、すっかりくじけてやる気をなくしたり、鬱状態になってしまう2種類の人間がいますが、人生には様々な問題がはらんでいると割り切り、人生には苦難がつきものだと考える人が最も知能の高い人というべきだと思います。
完全な自己管理を獲得するためには確固たる考え方が必要になります。それは、生涯を通していつでも自分の好きなように感情的にとらえられる能力を信じることが先決となります。
自分に生じる感情のみが自分の気持ちではなく、生じた感情に対して自分が示した反応が自分の気持ちなのです。これは、今話題になってきた、鬱病の改善方法の一つである認知行動療法につながる基本的な考え方です。もし、自分の感情をコントロールすることができたら、鬱的な反応を示すことなく、自分の感じ方を選びとることができるようになります。これが知性ある人生の基本であり、鬱状態に陥ることもなくなります。
私たちが経験する感情にはすべて思考が先行していて、ネガティブな自動思考(スキーマ)が先行してしまうときが、まさに鬱状態の発端になります。
つまり、いついかなるときでも不幸の選択をしない態度を育成することが大切となります。日常生活のさまざまな場面で私たちは自由に自滅的な行動をしりぞけて、自己充実的な行動を選ぶことが可能となります。
頭を活発に働かせて、自分が今、迷惑をこうむっている人物や事件を冷静に判断、評価してそれを自分の有利になるよう新しく精神的努力をすることになります。
自分を向上させ、幸福にできるのは自分自身だけなのです。自分の心をコントロールし、思うままに感じ取り、行動したりするようになるのは自分次第だと断言したいものです。
他のテーマでご紹介した、映画「新 ベストキッド」の中にでてくるジャッキーチェン役の登場人物も過去の事故で失ってしまった妻と子を悔いながら生きていた自分の姿を主人公の少年に「自分次第で人生は新しい方向へもっていける!」
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ということを教えられます。二人の強い信頼関係からお互いに今まで気づかない物の見方を教え合うことの素晴らしさがこの映画の底を流れていました。
それでは、どうすればいいのか、、、、
まずやることは、
「現在というこの瞬間を味わう」
ことを覚えることです。今を大切にすることは意外と難しいかもしれません。しかし、今を自滅的、鬱的なやり方で使ってしまうともはや一生取り返しがつかなくなってしまいます。
心理学でいう欠乏動機から、成長したいという願望を動機づけとして持ち続ける、成長動機を堅持して生きようという姿勢が非常に大切となります。
考え方や感じ方や生き方を変えることは可能ですが、なまやさしいことではないと思います。
毎日の行動を日記に記したり、寝る前に反芻して自分の対処法をふりかえったりする小さな習慣からスタートしなければなりません。
潜在意識に少しずつ刷り込み、「幸福になりたい」という強い願いをもとに、「自分の感情は自分でコントロールできる」という暗示をかけなければなりません。
「今を生きる」「感情をコントロールする」
この2つが、まずは自分をとりもどすために原点にしてほしいと思います。あきらめないことが「莫大な力を発揮する」ための心の「支点」(てこの原理)、つまり覚悟が必要になります。
★このテーマの格言★
「偉大さの本質は、他人が狂気を選んでいる状況のなかで、自己達成を選ぶ能力にある」
東洋の禅の考えと西洋の知性を
融合した人間とはどんな人間なのでしょうか?
コマを例にとると、
コマは速く回れば回るほど
安定します。
一見止まっているようで
高速で回転しています。
ぶれない動き方です。
風見鶏も強い風に当たるほど、
その方向を向きながら
高速で回転して止まっているように
見えます。
自己実現的な人間は
このコマや風見鶏のような
「今」をしっかり生きている人間
なのではないでしょうか?