いらっしゃいませだにゃ。
今日はいい天気なので、窓を開けてみたよ。
風も暖かくなってきたにゃ。
今日も続き、行くにゃ。
あれはほんとすぐだったにゃ。
クリスが逝って、2カ月。
おいらのおばあちゃんも、急に具合が悪くなったんだにゃ。
いつも座っていた椅子の上で、寝たままだった。
「おばあちゃん」
声かけても、動かなかった。
「クロにゃん」
おばあちゃんは別の所からおいらを呼んだ。
精神体になっていたにゃ。
「おまえ……。トラだったんやねえ」
「分かる? 分かるの?」
「分かるよ。来てくれたんかい、私との約束守って」
そうだったにゃ。
おいらトラだった時の最期はおばあちゃん(まだおばちゃんだったにゃ)の腕の中だったにゃ。
おばあちゃん、泣きながらまた会おうねって言っていた。
「おばあちゃん、逝っちゃうの?」
「今度は私が先なんだね。一人置いていくことになってしまった。ごめんよ」
「大丈夫だにゃ。おいら、これからが本当の任務にゃ」
おいら、何で現実世界に帰って来たのかっていう話をした。
うん。今までお客さんに話したような事だにゃ。
「……。そうか……。あの先生も亡くなったんや。病院がないからおかしいなとは思ったんやけどね」
「きっとお空で会えるよ」
「そうやね。クロにゃんも、ここを出て行くんやね。その先生の娘さんところに行くんやね」
「うん。あの人いなかったら、おいらおばあちゃんに会えなかったからにゃ。今度はおいらがそばにいる番なんだにゃ」
「そうかい。でも人生の最後にトラにまた会えてよかった。本当に楽しかった。また会ってくれるかい?」
「また……、きっと会えるにゃ。何度でも何度でも。おいらおばあちゃんが大好きだから、また次の現実世界でも会いに来るにゃ」
「ありがとうよ」
おばあちゃんはそう言って、すうって消えて行った。
その日の夜、おばあちゃんの孫が訪ねて来たにゃ。
そう。クロにゃとしてのおいらの最初の飼い主にゃ。
おばあちゃんはこうして見つかった。
おばあちゃんの椅子にはもうおばあちゃんの姿はない。
おいら、それを見届けて家を出て行ったのにゃ。
こうしておいら、ママにゃの所を目指したのにゃ。
今度はこのお話の最終回だにゃ。
また来てにゃ~。

