まさか、一緒に11月を迎えられるなんて、思ってもいなかった。
今月お別れがくるかな、と、新しい月が始まる毎に考える癖がついているようだ。
小さい頃から、期待値を少し下げて期待をする、めんどくさい部分が私にはある。
小さい頃から、見事なくらい良いことばかり続かないと思わされる人生だった。
小中高は見た目も中身も暗くて、いじめを受けた経験はないけど、いじめの標的にすらならないくらい存在が薄かった。今でも連絡を取り合う友達は数人いる程度だ。当時の写真は全部捨てた。
浪人生になって、明るいグループに入った。少しずつ化粧や洋服を気にするようになった。勉強もせず。
大学生になって彼氏ができた。声をかけてくれる男の子も増えた。成績もめちゃくちゃ良かった。代表とか発表者に選ばれることも多かった。人生が楽しくて仕方なかった。
そんな時だった。
父親に隠し子がいることがわかった。
今になってわかったが、当時母親は昼から記憶がなくなるほどお酒を飲んでいた。大量の睡眠薬を持ち歩いていた。毎日泣きながらも、不安定でありながらも、何とか、何故か、離婚せずおさまった。
何とか立ち直り、就職をしてからも人生は絶好調だった。誰よりも早く昇格し努力を応援してくれる先輩にも恵まれていた。一人暮らしを始め、少しフットワークも軽くなり、地味だったあの時の私では考えられないくらい華やかな人たちと過ごすようになった。全部楽しかった。
そんな時だった。
母親の癌が見つかった。
それはもう、末期だった。