可愛がりなおし | なかいま ~ただこの瞬間を

なかいま ~ただこの瞬間を

なかいま

過去から未来へと、連綿と続く時間の中で、その「中」である「今」を生きる。という言葉です。

なかいまを生きるとは、今この瞬間の自分自身を、全力で経験するということ。

ハムスターのちょびのすけに、常に全力で振り回されています(笑)

絹が洗える洗剤を探して、
お店をうろついていました。

お目当ては、「海へ」

普段シルクは、「マザータッチ」で洗うのですが、綿などの衣類も一緒に汚れをガッツリ落としたいときは、海へと使い分けているので。

※ずぼらなため、全部いっしょくたに洗濯機です(*´ー`*)



ところが!!!
私が住んでるベッドタウンは、
ちっとも絹が洗える洗剤を置いてない!!!

駅前の店を全部まわりましたが、
こだわりや ですら置いてない!!!

石鹸系の洗剤は使いたくないなぁ。
微生物が分解するのじゃないと( ・ε・)



ところで。
ところでよ。

AEON系とか含めてあらゆる店を回りました。
売られてる洗剤の殆どが、界面活性剤バンザイ状態なことに、面食らいました。

これについては、
思うところがあるので
後日書きます。



そんななか、
とあるお店で、
セキセイインコの縫いぐるみと出会いました。


この子を見た瞬間
私の心はチクチク痛みました。



時は遡り、
10才頃の事。

私は、ペットにセキセイインコを買って貰いました。
手乗りにして、可愛がる事を夢見て。

ペットショップからかえり、
早速鳥籠に入れていたインコを手に乗せようとしたら、指を噛まれました。
たいして痛くなかったのですが、ビックリした私は、籠にインコを戻しました。

母は潔癖な人で、

「動物を触ったら、必ず手を洗いなさい。」
「病気が移るといけないからね。」

と、言い含められていた私は、
何となくインコに手を出せなくて眺めていました。

その様子を横で見ていた父は、子供の頃犬を飼っていたとのことで、インコに触ったり、(そのあと手を洗うこともなく)口移しで餌をあげてました。

わあ!

と思った横で、それを見ていた母は

「お父さん。そんなことして病気でも移ったらどうするの。」

と、とても嫌そうな顔をしています。


インコに触れると、お母さんが嫌がる。。。



インコが我が家に来た初日、
私は悲しい気持ちとともに、
インコに触れることを諦めました。


手に乗せたくて手乗りインコを飼ったのに、
手に乗せられない。

もくもくと餌だけあげるなんて楽しくないし。
私はすぐに、鳥の世話をしなくなり
見かねた母が文句を言いながらも、世話をしてくれるようになりました。



インコは、気がついたら庭先に出されていました。

ますます私は、インコの存在を忘れて、
母がガーデニングや洗濯物を干すときに、世話をするようになりました。


ある秋の日。

その日は台風でした。
強い風が吹いていて、ふと母が、

「インコが庭にいる!」

と気が付きました。

私は、慌てて庭に行き、
インコの籠を抱えて戻りました。

籠の中で、インコはぐったりと横たわっています。
長い間、強い風にあおられて、ちいさなからだを、きっと何度も何度も籠に打ち付けられて、
狭い籠の中で、飛んで逃げることもできず
全身打撲で息も絶え絶えでした。


籠から出しても、
インコはもう、私の指も噛まないし、
目も開けません。
私の手の上で、じっと横たわっていました。

涙が出ました。

母に、

普段からちゃんと世話もしないで、こんなときだけ泣いて。

と、呆れられました。
もう二度と、小鳥は飼わないと思いました。




少しして、
たまたま家族で出掛けたスーパーのペットショップに柴犬の子犬が居ました。
飼いたいと言うと、
母に、

もうお母さんは世話しないからね、自分でちゃんと世話しないなら飼ったらダメ。

と言われ、絶対に世話をすると言いました。
父が協力的だったので、取り敢えず希望が通り
抱っこして連れて帰りました。

今度は、犬は私の手も噛まないし、
触ってもすぐ手を洗うように言われなかったので、飼えそうな気がしました。

夜になり、子犬を寝床の段ボールに入れると

クーン
クーン

と、箱の中で寂しそうに鳴きました。
寂しがってるから、抱っこすると言うと、

甘えぐせがつくから、そのままにしておきなさい

と言われました。

私は母と同じ部屋に寝ていたので、
犬と一緒に寝るのを諦めて
しばらく、箱の中で丸まって、寂しがってる子犬をしゃがんで眺めていました。

そして、布団の中で、
一晩中悲しそうに鳴いている子犬の声を聞いていました。



夜が明けたら、
一晩中鳴かれたらかなわないからと言われて、
子犬をペットショップに返すことになりました。

私が子犬を抱いてペットショップに行きました。

ペットショップには、親が話をして、
私は黙って子犬をお店の人に渡しました。



私は、小さい命を預かれない人なんだ。



もしかしたら
そう感じていたのかもしれません。






お店で見かけたセキセイインコのぬいぐるみは、
あのときのインコにそっくりで、
持ってみたらずっしり重たくて
まるで、本当にインコを手に乗せているみたいでした。


心の奥がチクチク痛むまま。

インコのぬいぐるみを抱いて、
レジに行きました。





もう一度
可愛がりなおしです。


あの時出来なくて
死なせてしまったから、
今度はちゃんと
抱っこしてあげよう。