あの犬が言いたかった事 | なかいま ~ただこの瞬間を

なかいま ~ただこの瞬間を

なかいま

過去から未来へと、連綿と続く時間の中で、その「中」である「今」を生きる。という言葉です。

なかいまを生きるとは、今この瞬間の自分自身を、全力で経験するということ。

ハムスターのちょびのすけに、常に全力で振り回されています(笑)

小学生の頃のこんな記憶があります。


私は当時、小学校4年生でした。

下校時に、当時の私から見てとても大きな犬(柴犬のようなタイプです)が現れ、私がその日着ていたベストの前にガブッと噛み付いて、ぐいぐいと下り坂の方へ引っ張るのです。

全然怖くありませんでした。

「この犬、私をどこかへ連れて行こうとしている」

と思いました。


そのまま犬について行こうとすると、周囲で下校していた同じ学校の男の子たちが、私が犬に襲われていると思い、慌てて犬を引き離して

「逃げろ!」

と叫びます。


 いや逃げろと言われても、その犬私に用事があるみたいなのよね……


と思ったのですが、男の子たちは必死に犬を通せんぼしながら、私に逃げろと言うんです。


何となく、逃げないと収まりがつかなくなって逃げました。

当時は戦隊モノとかヒーローものが主流で、男の子たちはみんな正義の味方でした(笑)
確かに傍目には犬に襲われているように見えたと思うので、助けてくれたその好意も嬉しくて、無にしたくなかったんです。



家に帰ったら、ひな祭りが近かったみたいで、母親がお雛様の準備をしていたんです。



子供の頃から、私は周囲の人の意向に呑まれてしまう癖があるみたいですね。
犬は私の手も足も噛んでいません。
洋服を引っ張って、一緒に来て欲しい場所があっただけのようでした。

今でも、ふと、あの犬は私に何を伝えたかったんだろうかと、思うことがあります。



……まさか、子犬が溝に落ちて怪我をしているから助けて欲しいとか、そんな内容だったら申し訳なかったかも。

ごめんね。

もっと、自分自身の意思を押し通せるようにならなくちゃね。