数年前のことですが、右上の奥歯が痛くなり物が噛めなくなりました。


噛むと歯の根本に強い痛みが走り、酷いとバナナさえ食べれなくなります。

次第に歯茎も腫れ、治療のために近くの歯医者を何軒かまわりましたが、原因が分からずその痛みは2年ほど続きました。

そして最終的にには抜歯を勧められました。


しかし歯をたくさん抜くと寿命が短くなる、との話もあり、どうしても抜歯することに踏み切れません。


そんなある日、当時あった有楽町近くのブックカフェ銀座とという店にに行った時のことでした。


コーヒーに砂糖を入れますか?と聞かれ、甘いと歯茎にしみるからいらないです、と答えたついでに、このあたりに良い歯医者はありますか?と聞いてみたのです。


銀座あたりだったらハイレベルの歯科医があるかもしれない、そこで診てもらって駄目だったらこの歯は諦めよう、と思ったからです。


すると店員さんは、銀座に有名な歯の専門医院があって、そこに勤務している1人にゴッドハンド、と呼ばれている人がいる、と紹介してくれました。


その先生は、最近独立され自由が丘で歯科医を開業されたということで早速連絡したところ、その日一番最後になりますが、それでもよろしいですか?と言われて、もちろん断るわけもなく、その日に自由が丘へ


場所は閑静な高級住宅街の幹線道路に面した一画にあり、場違いな場所に来てしまった気持ちになりながら歯医者の扉を開けました。


職人気質の怖い感じを想像していましたが、先生はまだ若く穏やかな方でした。


10分ほど色々と質問され、レントゲンを撮りました。

そして画像を見ながら「原因が分かりました」と言って引っ掻き棒のような器具で奥歯の根本深くをまさぐります。


その瞬間、歯茎の痛みが消えました。


その処置にかけた時間はたぶん10分くらいだったと思います。


原因は歯茎のかなり奥深くにできた歯石で、歯と歯茎の隙間を見ても目視はできず、レントゲンでもなかなか分かりづらいものだったようです。

しかし先生は画像を見て、わずかな異変を見抜きそれが原因だと分かったとか。


数年に渡る痛みが一瞬で消えたことに自分は驚愕しましたが、自分はその経験から医者にも能力や技能に大きな差があることを知りました。


考えてもみれば料理人にも腕前に歴然とした差はあり、上手い店があるとなれば、遠くにだって人は行きます。

ましてや命や健康に関わることであれば、名医がいる場所が遠くてもそこに行くことは不思議ではありません。

しかし自分にはその発想は今まではありませんでした


その後も抜かなければならないと言われていたその他のグラついていた奥歯も治療してもらい、今はかたい煎餅もバリバリ食べることができます。


また斜めに生えてきた親知らずも、徐々にに角度をつけながら真っ直ぐに生えるようにしてもらいました。


もしこの歯医者に出会っていなければ、どうなっていたか分かりません。

そう考えるとゾッとします。


その先生は親知らずは可能なかぎり抜かない主義だそうで、その理由は海外の最新のデータでは抜いた人の方が虫歯になる率が高いからだとか


ところでその歯医者には待合室にはたくさんの本が置いてあります。


以外なことに健康の本よりも、それぞれの分野の一流とされる人が書いたものや、宗教書、会社経営者、創業者などの本なども目立ちます。


その中にコロナワクチンに対する危険性を訴えてる内容の本も幾つかありました。


診察中に自分はコロナワクチンは打っても大丈夫なのですか?と聞くと、コロナワクチンは打つと危ないから、と他の患者に聞こえるかもしれないのにはっきりと先生が言ったのには驚きました(笑)


コロナワクチンが始まった時、mRNAを関する本をたくさん読み、すぐにこれは危ないと分かったそうです。


それで当時患者からの質問で、ワクチンは打って大丈夫なのか?との問いに分かりやすく説明したところ、打たない選択をされた方もいたようです。


いずれにせよ、名医と呼ばれる背景には様々な分野に対する興味関心や最先端の医療や医学を継続的に知る努力があることが分かります。


最近は自分の知り合いも親知らずを抜いて、長引く強い痛みを訴えてる方も多いですが、抜かない治療もあるんだよ、と言ってもなかなか信用してもらえません。


常に最新の医療情報を調べ研究している医師を知ることは、健康な余生をおくる上で大変重要なことだと思っています。