最近、タッカーカールソンがロシアに行きプーチンにインタビューしたことが話題となっています。


このことはネットのニュースにはそこそこ取り上げてはいましたし、NHKのニュースでも一瞬だけ報道されていました。


しかしだいたいのメディアマスコミは保守系のトランプ寄りのジャーナリストがプーチンの言うことをそのまま聞いただけ、という説明で、またプーチンが何を語ったか、はほとんど詳しく説明されていません。


2時間近くのインタビュー内容を詳しく知るには、及川幸久さんや山中泉さんなどが作ってくれる動画を見るしかないのが現状です。


ところで自分の職場には高齢のパートさんがたくさんいます。

先日休憩中にプーチンがインタビューされたことを知っているか聞いてみたところ、ほとんどの方はこのことを知らず、また知っていたとしてもトランプ支持者の誰かがプーチンにインタビューした、ということをワイドショーか何かでチラッと見たかもという程度でした。


話は少し変わりますが、以前に元大学教授だったという少し変わった経歴の方が、朝の短時間の清掃パートをしてくれていました。


定年退職後の運動不足解消のために、と始めたそうですが、その清掃の仕事をやりはじめてしばらくしてウクライナ戦争が始まりました。


連日TVで流されるウクライナ戦争の映像にパートさんたちは、ロシアに対して憤慨し、早くプーチンなんか暗殺されればいいのに!と憤っていました。


しかしその大学教授だったパートさんは、歴史を教えていせいもあってか、他のパートさんたちに別のこと語り出しました。


それはオデッサの悲劇だったり、マイダン革命やミンスク合意、またウクライナにはロシア系住民がたくさんいて、彼らがナチスを掲げる極右組織に内戦で殺されている、という話でした。


しかしパートさん達は、そんなこと知らない、プーチンの流した陰謀論じゃない?そんな話ニュースで聞いたことない、攻め込んだ方が悪い、と散々な反応でした(笑)


そしてその大学教授だったパートさんは更にこんな例え話をし始めました。


ある街があります。


その街にはある法律あります。

それは許可なく他人の住んでいる敷地には入ってはいけない、というものです。


ある日、Aさんは隣に住むBさんの庭でBさん夫婦が争っているのを目撃しました。


Bさんの奥さんはAさんの娘でBさんの家に嫁いでいたのです。


その奥さんをCさんとします。


BCさんを包丁をもって庭で追いかけ回し、今にもCさんは殺されそうです。


Aさんは近くの警察に行って助けを求めましたが、話し合いで解決するようにと取り合ってくれません。

それでAさんは近所の人々にどうしたらよいか相談しました。

隣人達はBさんにやめるよう道路からBさんの敷地に声をかけます。

その時は一旦動きを止めたBさんですが、再び包丁をもってCさんを敷地内で追いかけはじめます。


隣人たちは諦めて帰っていきました。


このままだと娘のCさんは殺されてしまいます。

もう誰も頼りになりません。


Aさんは娘を救出すべく、自宅に引き返してフライパンとバットを探します。


そしてBさんの庭に入り、包丁を持って襲いかかるBさんをフライパンで防いでバットで殴りました。

そしてBさんが気絶している間にCさんを救出しました。


しかしその後驚くべきことが起こります。


警察や隣人たちが、許可なく他人の庭に侵入してはならない、その法をあなたは破った!許されないことだ!しかも武器を持ってBさんに危害を加えた!とAさん責め立てたのです。


だいたいはこんな話だったと思います。


パートさんたちに、もしこんなことが隣の庭で起きていて助けに入った人がいたらどう思いますか?と聞くと、それは仕方ないんじゃないですか….という反応は多かったですが、これが国家レベルだとそうはならないようです(笑)


もし人や企業間で争いが起きた時、双方の意見を聞き、過去の事実関係を調べてからどちらに非があるか認定するのが筋だと思いますが、今回のロシアウクライナ戦争は、ロシア側の言い分をどれだけ報道したでしょうか?


またその発言内容が正しいかどうかロシアウクライナ双方の裏どり取材はしたのでしょうか?

あまりにもウクライナ側に偏っていたのではないでしょうか。


欧米も日本のメディアもウクライナで起きていた戦争前の出来事を正確に報道することはなかったですし、意図して見る側に考える情報を与えてはこなかった気がします。


ウクライナの歴史の闇を知れば、ロシアの行動にも一定の理があると考える人も出てくるかもしれません。


ミンスク合意が破られたことや、アゾフによるロシア系住民の虐殺は今回の戦争以前にもニュースにはなっていました。

なので知っている人は大勢いたしかし黙っていたのです。


この問題は、何が善で何か悪か、という真理に基づいて判断するべきだと思います。


国際法に違反したから悪い、という有識者は多いですが、その国際法は神様が作った宇宙の真理でしょうか(笑)


善悪の観点から見て国際法と呼ばれるものも検証が必要だと思います。

政治家の鈴木宗男氏も国際法と言うものは本当は存在していない、ただ慣習法として各国が自主的に守っているだけで、国連が作ってそれに世界が批准しているわけではない、との意見もあります。


ある国で虐殺が起きて、国際社会が動かなかった場合、隣国が騎士道精神で軍団を出動させてその国に入り、虐殺されていた民を救出にするのは、悪、なのでしょうか?


タッカーカールソンが今回開いた扉はまだ小さいかもしれません。

しかし闇に光が差しつつある兆しと自分には感じました。


最近描いたイラストは演奏者、です。

その気になれば何でも楽器になる。

そんな柔軟な考えも人生には必要かと思います。