先日映画キングダム3を観てきました。


漫画が原作なので史実をある程度元にはしてはいるのですが、やはりエンタメを協調してはいるのでストーリーとしてはかなり創作が含まれます。


会社の若い人たちやパートさんたちも映画を観た人も多く、面白かったという意見は多かったです。


自分もキングダム12も映画館で観ていて、今回も観にいきましたが、確かに映像も素晴らしく完成度も高かったと思います。


しかし気になることがあります。


映画を観た社員やパートさん達にキングダムで出てきた吉沢亮演じる大王えいせい、後に始皇帝となる人物ですが、実際には何をした人かを聞いてみるとほとんどの人は何をした人か知らないのです。


何人かは万里の長城を作った人中国を初めて統一した人というぐらいで、それ以外は知らない。


まあ今は教科書で日本の歴史もほとんど教わらないし、ましてや他国の歴史などは興味を持って本を読まなければ分からないので、仕方ないかもしれません。


漫画や映画で描かれている大王えいせいは、戦乱を嫌い民を思う聖人君子のごとく描かれています。


しかし実際はどうだったのか?


確かに始皇帝の卓越したリーダーシップがありました。

人種の違いを超えて才能や能力によってとりたて処遇したのは、当時としては画期的で先見性があったといえます。


そして適材適所で人材を配置し、戦に勝利し続けます。


しかし良かったの前半生だけで晩年は有名なのが焚書坑儒が行われます。


https://www.y-history.net/appendix/wh0203-077.html


自らが許可した書物以外はほとんどあらゆる種類の書物が焼かれ、また大勢の儒学者が捉えられ生き埋めにされました。


諸説色々ありますが、現代で言えば全体主義に似た思想統制があったのだと思われます。

つまり自分と意見の違うものは全て抹消しようとした。

恐ろしいですね…。


それなので始皇帝をあまりに美化しすぎるのは危険な感じがします。


漫画キングダム、そして映画キングダム、が大王えいせいの晩年、その残虐にして残忍な行いを最後まで描くのかは分かりませんが、最後まで描いてこそ本当の真の姿を読者やファンに見せることができたと言えるでしょう。


権力を得て頂上に君臨し諫言をする人がいなくなれば、慢心を諌めることをできるのは自分しかいません。


現在もビッグモーターの元副社長の言動が話題になっていますが、彼はおそらく歴史書を学ばなかったのでしょう。


https://news.yahoo.co.jp/articles/807fb23d438cfebaed7cdbe8409323b376d072c3


映画や漫画は興味を持ってもらう入口にしかすぎす、そこから先は自分の努力に委ねられています。


たとえ輝かしい学歴や家柄だったとしても、人として大切な心がなければ、意味がないように思います。


他人に対しての慈愛の気持ち、慢心せず謙虚に人から学び努力精進しようとする意思それらを軽視し力や圧力、恐怖で支配しようとしてもやがて砂上の楼閣のごとく崩れ去るのを歴史は今も昔も教えてくれています。


今回描いた絵は秘境です。


まだまだ暑い日が続いているので、涼が感じられるものを描いてみました。