マルハバン☀
本日はUNRWAの運営する25か所のヘルスセンターのうちの一つであるバカアキャンプ(Baqa’a Camp)へ行ってきた。
アンマン市街地から北方面に車で30分ほどのところにある。
過去記事はこちら⇩
バカアキャンプは、ヨルダン最大のキャンプであり、1967年の第三次中東戦争(アラブ・イスラエル戦争)によって東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区とガザ地区から避難したパレスチナ難民と避難民を収容するために1968年に設立された6つの「緊急」キャンプの1つ。1.4平方キロメートルの面積に26,000人の難民を収容する5,000のテントがあったが、現在は人口119,000人と大幅に人口増加している。(UNRWAのHP参照)
こちらのヘルスセンターの特徴として
規模の大きいキャンプのため、25か所あるヘルスセンターの中で唯一レントゲン検査ができ、リハビリセンターもある。
こちら敷地内への入口。
やっぱり商店に囲まれている。
こちらクリニックへの入口。
今日はヘルスセンターに患者さん(妊婦さん)が来てから受診するまでのシステムを見学させてもらった。
妊婦さんの受診システム
1,受付
こちらの妊婦、産後のママ、家族計画、PCC外来専用のクラークにて受付。
診察券は無く、母子手帳がその代わりになっている。
UNRWA母子手帳は「いのちの手帳」とも呼ばれており、JICAの協力の元作成され2010年から少しずつ普及している母子手帳である。現在母子保健に関わるほとんどの女性はこちらの母子手帳を持っている。
母子手帳が使われる前は、どうしていたのか聞くと「ハラース(笑)」と返答。
ここでのハラースの意味は、カルテ番号は口頭伝達でのみであり、患者さんが番号を忘れたらまた一からカルテを作成していたという。何とも大変な。
母子手帳に関してはまた別記事を書きたいと思う。
2,初診時に色分けをされているため、PC上でその色のチームをクリックし受付すると受付番号が自動で出てくる。
患者さんはその番号を持って、自分のチームカラーの外来へ行く。
⇩こちらは緑チームの方の母子手帳。母子手帳の中を開くとプロフィールやカルテ番号が記載されている。
3,そして自分のカラーエリアで今日受診する部屋の前に行き、番号が呼ばれるのを待つ。
カルテは2010年頃から電子カルテの導入が始まり、現在はどこの部屋にもPCがあり、そこに情報を入力していた。
電カルはUNRWAが運営しているどこのヘルスセンターやオフィスからでも情報をみることができる。
スタッフも皆PCなれている様子で、とてもスムーズに入力していた。
次に気になっていたお産のシステムについて
ANC(妊婦健診)、PNC(産後)はヘルスセンターで実施しているが、お産の時は病院である。
すみ分けとして、「お産、緊急時は病院」となっており、政府と病院が連携をしている。
(政府運営の病院で産む人が多いが、プライベート病院で産む人もいる。)
・分娩予約について
無いらしい。
日本では当たり前だし、分娩予約は絶対であるからびっくり。
分娩の時、緊急の時は予約無で病院に向かう。
・入院期間
産後1日で退院。帝王切開でも3日で退院。
ナニーさん(お手伝いさん)文化があったり、大家族が多いからということもあるけれど
きっと子供が多いママが多いから退院してすぐに動いているんだろうな~ということが想像できる。
それによる弊害はないのか気になる。
・料金
料金はこちらの記事に記載したが、ヨルダン国籍を持っていれば(ほぼ100%の難民はヨルダン国籍も持っている)50JD(12,000円程度)で妊婦保険に入れて、お産も含めて全てまかなわれる。
なので、妊婦さん側は手出しは無し。
病院側は分娩費用をUNRWAに請求し、UNRWAが支払う。
・オプション
帝王切開率は30%
無痛(麻酔)分娩は選べる。率は不明だがアメリカ主導の医療のため、無痛分娩も多そう。
こちらは今後病院訪問で確認していきたいと思う。
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こちらはUNRWAが作成しているガイドライン(2020)
こちらに沿って、健診等行っている。
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そして今日は乳幼児健診の見学もさせてもらった。
めちゃくちゃかわいい子たちが沢山いた。
乳幼児健診のスケジュールは母子手帳の予防接種欄に記入されていたり、母子手帳アプリでもリマインドが流れてくるようになっているようだ。
生後2カ月、3カ月、4カ月、6カ月、9カ月
1歳、1歳3カ月、1歳6カ月、1歳9カ月
2歳以降は5歳まで半年に1回
それ以降は小学校管理になっている。
服着たまま体重測定がちょっと気になった(笑)
(スーダンでも生まれてすぐの体重測定にもう服を着せて計っていたことを思い出した☺)
現在、ヨルダンでは約232万人のパレスチナ難民が暮らしており、UNRWAが活動している国の中で、最大のパレスチナ難民受け入れ国となっている。パレスチナ難民以外の難民数は2006年に爆発的な増加があり、突如50万人をこえる規模にまで膨らんだ。その後は徐々に減少を見せていたものの、2012年を底に再び急増し、その後も増加傾向が続いており、最新の2021年の受け入れ難民数は70万人をこえている。(ワールドビジョンHP参照)
ということは、難民登録されている人数だけで300万人以上である。
1948年と1967年の大きな中東戦争の影響により、流入してきた難民が多いが現在も尚続いている戦争や政治の影響で逃げてきた人がいる。
故郷に帰りたいと思う人もいると同時に帰れない、帰る場所が無い現実がある。
私ができることはPeace begins with birth
平和をお産から守ること。
この3日間の視察や、視察のために活動を調べたりしていると終わらない戦争や、誰かの欲望や政治のために犠牲になる一般に胸が苦しくなる。憎しみは憎しみを産む。でも本当に憎しみだけでは戦争は終わらず悪化する一方。
産まれた時はみんな無垢で希望や役割を持って産まれてきたはず。
しかし、いつの間にか大人に洗脳されてしまい、加害者になってしまう。
そして感覚がどんどん麻痺する。
抜け出せない環境に入り込んでしまう。
苦しい思いをしてる加害者も沢山いるかもしれない。
みんなお母さんのお腹の中にいて
あたたかい羊水の中で過ごして、産まれてきた。
「人間の出発点である生まれる瞬間にどれだけ赤ちゃんをあたたかく迎えられるか」
「いのちを産む瞬間にどれだけ女性があたたかく信頼されてお産を迎えられたか」
私もまだまだ未熟だけど、大切な出発点を大事にする活動をこれからも続けていきたい★
Thankyou.
今回3日間の難民キャンプヘルスセンター視察でお世話になったヘルスセンターのスタッフの皆さん、妊婦さんやママさん、UNRWAのスタッフの皆さん、UNRWA保健局長である清田先生、清田先生に繋いでくださった奥様には感謝致します。
貴重な学びを日本の学生や助産師に伝えていきます。
きっと全ての人に良い未来が待ってると信じて★




























