(ⓒAyako Yoshida)

みなさん、こんにちは。

 

これは、5月3日にデビューした

クイーン・アンの客室内表示です。

 

ホテルと同じく、ドアの裏に

現在位置や避難経路が載っています。

 

やった、初めて日本語が登場!

 

引き続き、今回も

4隻目の女王船についてお伝えします。

 

*新しいのに「懐かしい」?

2004年に誕生した

クイーンメリー2と比べてみましょう。

(ⓒAyako Yoshida)

ふむふむ、ずっとシンプルになり

分かりやすくなって〇デス。

 

姉妹船のデザインも

各所でコピーされていますよ。

 

たとえば

このクイーンズルームの螺旋階段。

(ⓒAyako Yoshida)

2代目のクイーンエリザベス、

QE2を思い出すな~。

 

こちらのフレームワークも同様です。

(ⓒAyako Yoshida)

QE2のチャートルームバー

(旧ミッドシップバー)に似てます。

 

木目調や船舶の絵画はないけれど

ファンを魅了するインテリアですね。

 

*なぜ、女王船はみんなYAMAHAなの?

コーヒーと軽食のカリンシア・ラウンジ。

ベイビー・グランドピアノがありました。

(ⓒAyako Yoshida)

楽曲「ボヘミアンラプソディー」は

フレディ・マーキュリーがこれに近い

ヤマハのモデルG32で作曲したとか。

 

12デッキにあるコモドアクラブにも

同じピアノがありました。

(ⓒAyako Yoshida)

なぜ、東洋からヤマハを運んだの?

 

時間とコストをかけて、イタリアの

フィンカンティエリ造船所まで。

 

秀逸なスタンウェイ&サンズの工場が

近くのハンブルグ(独)にあるのに...。

(Photo by THE TIMES)

その謎が、ディナー後に解けました。

 

船内を散策していたら、突然

「アヤコサン!」と呼ばれたのです。

 

えっ?クリス?!その昔、

QE2で一緒に働いたクルーでした。

 

写真は大晦日にクイーンズルームで

開催されたカウントダウンです。

 

私は、右に立つ副船長の通訳中。

 

彼は背後のバンドメンバーでした。

(ⓒAyako Yoshida)

私「まだ勤務してたの?」

クリス「今はプロジューサーだよ」

 

数種類の楽器を演奏できた彼は、

現在キュナード社と契約している

エンターテイメント専門会社の役員。

 

本船にも、6月の命名式まで乗船し

ショーやバンドのケアをするそう。

 

彼なら、知ってるはず。

なぜ、ヤマハが選ばれているのか。

 

即答でした。

「揺れる船内で、ブレにくいんだよ」

 

他社の高品質なピアノは繊細なので

メンテナンスが大変だというのです。

 

おぉ~、そうだったんですね!

 

船酔いするほどの揺れでなくても、

ピアノにとって振動はキツイのね。

 

「僕が買うなら、やはりヤマハ」と

クリスは絶賛していました。

 

私たちの乗船前には、

処女航海のために最終調弦もあり。

(Photo by BBC News)
 
昨年1月、本社工場も見学。
(ⓒAyako Yoshida)
ガイドさんが親切で知識豊富、
とても良い思い出になりました。
 
これは創業当時の貴重な一台です。
(ⓒAyako Yoshida)
 
お土産に弦のキーホルダーを頂き、
駅ではパイも買っちゃいました。
(ⓒAyako Yoshida)
 
*もう一つの疑問も解決ゼロ!
乗船前に気になったのはこれです。
この煙突はいったい何なの?
(ⓒAyako Yoshida)
今までの3隻にはないんですけど。
(Photo by Cunard)
駐車場からターミナルへ向かって
歩いていた時に、夫が答えました。
 
「ギャレイ(厨房)の排気塔だろう」
 
数百隻の客船を調べてきた経験から、
位置で想定できるとか。
 
あとで本船の誰かに聞いてみよう、
と思いました。
 
ところが相応しい人に会うチャンスが
なく、とうとう下船に。
 
しかし、ターミナルを出たこの辺りで
予想外の人物に遭遇したのです。
(ⓒAyako Yoshida)
 
それは
引退されたコモドア・ウエルズでした。
やはりご招待されていたのです。
 
姉妹船のキャプテン中でたった一人、
最高位のエリートが、コモドア。
 
クイーンエリザベスの初代船長で
このように命名式にも列席。
(ⓒAyako Yoshida)
世界一周クルーズでも
日本人客に評判の英国紳士でした。
(ⓒAyako Yoshida)
この当時は「キャプテン」でしたが
2021年に昇格されたのです。
 
「コモドア、あれは何ですか?」
 
やはり、夫と同じ意見でした。
「あくまで推察ですがね」
 
ファンネルが機関室の真上にあり、
白い排気塔は厨房の上方にある...。
 
さすがコモドアです、追加情報も。
 
「クイーンメリー2は後ろの2本」が
この排気塔に当たるそうです。
 
ここですね!
(ⓒAyako Yoshida)
 
ありがたいことに、元クルーのコネが
とても役だった乗船でした。
 
ネットや書籍には出ていない真実は
やはり貴重ですよね。
 
*最後に
下船後、お昼過ぎに車で帰宅し
泳ぐためにジムへ直行です。
 
ラウンジにいる無口な友達、
ヤマハのやっちゃんにご挨拶。
(ⓒAyako Yoshida)
「こんにちは、君も静岡出身なの?」
 
世界のヤマハ、やっぱり嬉しいです。