(Photo by BBC News)
みなさん、こんにちは。
今回は、緊張が激化している
中近東の状況をご報告します。
上記は
1/12現在の海上交通ルートです。
緑の矢印は、世界各国の商船。
スエズ運河はあまり使われていません。
今までは以下のように
年間1万7千隻も通過してたのですが。
(Photo by BBC News)
*始まりは昨年11月19日から
こんな映像を覚えていますか。
(Photo by The Times)
紅海にいた商船にヘリコプターが
接近してきて拿捕された事件です。
ファンネルに特徴的な
「二引き」のマークが見えますね。
日本郵船が運航する自動車運搬船
「ギャラクシー・リーダー」でした。
イエメンの反政府武装組織フーシ派が
敵視する、イスラエルの企業が
傭船していたのが狙われた理由です。
その後、乗っ取りだけではなく
ミサイル攻撃やドローン(無人機)
によって、各国のタンカーや貨物船
が、フーシ派に攻撃されました。
その数は、昨年から約30件にも。
*喜望峰経由の迂回ルート
年末の朝日新聞デジタル版によれば
日本のコンテナ船も、TOP写真の
ようにスエズ運河通過の回避を開始。
1869年に開通したスエズ運河は
世界物流15%の船舶が利用する
といわれていました。
しかし、運河が通れなければ
南アの喜望峰経由になりますから
約1週間も航海が長くなります。
また燃料費も数十万ドル余分にかかり
海上運賃値上がり→物価上昇や品切れ
が、既に欧米で深刻な問題です。
かつてインドから英国まで紅茶を運ぶ
快速帆船カティサークという有名な船
がありました。
そうです、ウイスキーの名前にもなり
瓶のラベルには絵もついてますよね。
喜望峰回りは本船の基本ルートでした。
なんと、21世紀の商船が
再びこの航路を使うことになるとは。
そして、これが
いつまで続くのでしょう...?!
*1月11日、英米が反撃開始
英海軍は、駆逐艦ダイヤモンドを
紅海に配備し、商船の護衛をしながら
航海を続けていました。
以下のような
ミサイル搭載のドローンも装備。
(Photo by Daily Mail)
キプロス島から、上記の
英空軍機もスタンバイに入りました。
そして商船の安全を守るため両国による
フーシ派の拠点空爆が始まったのです。
(Photo by BBC News)
*1月16日、日本の3社運航停止
同日の日経新聞デジタル版によれば
日本郵船、商船三井、川崎汽船は
全ての船種について
紅海の通航をしないと決めたそうです。
確かに、危険すぎます。
上空からミサイルで攻撃されたら
避けようがありません。
さて、この脅威は世界の客船に
どんな影響を与えているでしょうか。
次回はこれをお伝えしていきます。