(ⓒAyako Yoshida)
みなさん、こんにちは。
水の都、ベニス。
この夏休みも混んだことでしょう。
9/10のCNNジャパンによれば、
来春から日帰り客は€5(約8百円)
の入場料を払う時期もあるとか。
ということはクルーズ客も?
夏が終わろうとしている欧州ですが
「オーバーツーリズム」問題は
過熱状態になっています。
*文化遺産と住民を守れ
地中海沿岸の国々は
ユネスコ世界遺産都市の宝庫です。
ベニスは2021年8月から
大型客船の入港は禁止に。
代替えに郊外のマルゲラ港があり
通船で行けるのですが...。
サンマルコ広場前を通過できるのは
2万5千トン以下の客船のみ。
・混雑回避
・ラグーンの環境を守る
というがイタリア政府の目的です。
来年からは前述のように
試験的な入場料の導入となりました。
観光客削減のため、欧州ではこんな
規制が次々と発表されています。
*ナポリ港は最大6隻入港の日も
同じイタリアで、悪名高き港は
やはりここでしょうね。
(ⓒAyako Yoshida)
左:ワンダーオブザシーズ
24万トン、乗客5千7百人
(現在、世界最大の客船)
中央:セレブリティエッジ
13万トン、乗客3千人
右:ヴァイキングマーズ
5万トン、乗客9百人
すべて満船なら、合計1万人。
最大船はまるでビルのよう。
(ⓒAyako Yoshida)
ここでは、ポンペイの遺跡へ行く
ツアーが一番人気です。
大型船ですと、たった一隻でも
15台ものバスが出るんですよ~。
遺跡ですから日陰はありません。
真夏には気温40℃にもなり、
石ころだらけの道を歩きます。
見学する所が同じですから
前のグループが移動するまで
待ち時間も相当なもの。
乗客も大変なのですが
地元の人達も道路やショップ、
飲食店も混み合ってご迷惑では...。
*一日5隻限定になる?
寄港だけではなく、クルーズ発着地
にもなるバルセロナ港はこんな感じ。
(Photo by Port of Barcelona)
トラベルジャーナル誌によれば
2022年のバルセロナ港では
805回の入港があったそうです。
しかし乗客はランブラス通りを歩き
サグラダファミリアを見学する位で
地元社会への経済貢献はあまり無し。
よって、港の大気汚染問題もあり
規制する動きが本格化しています。
多くの港には
客船誘致委員会なるものがあります。
でも今後は、入港管理委員会が
必要になるかもしれませんね。
*アムステルダムは入港拒否に?
(ⓒAyako Yoshida)
これはアムステルダム出港風景です。
後ろに見えるターミナルには
12万トンの客船がまだ着岸中。
右手にはリバー船が2隻。
アムステルダム中央駅がこれから
右側に見えてくるところです。
同市の人口は92万人ですが
観光客は年間2千万人にもなるそう。
2023年の客船入港は114回。
アムステルダム市議会は写真の
ターミナルに大型客船の寄港中止、
という厳しい規制を進めています。
(郊外に、代替え港あり)
施行時期は未定ですが。
その他、マルセイユ、アテネなども
規制をする動きが出ています。
そうそう、つい最近ギリシャの
パルテノン神殿も「一日2万人」
という人数制限を発表しました。
予約サイトで事前に時間を確保
しなければいけないそうです!
屋外の博物館ふうですね。
*クルーズだけではない
観光客の急増による影響は
世界じゅうの観光地でみられます。
京都でも、祇園や南禅寺では
写真撮影禁止になりましたね。
舞妓さんや私有地が迷惑したり
自撮り棒を使うことで危険行為
になったり等が、理由です。
ネットやSNSの素敵な写真が
魅了するのかもしれません。
私もココに行きたい、と。
そしてコロナ後ですから誰でも
旅行に出たくなるのは自然です。
*「マイ・クルーズ」をつくる
じゃあ、どうしたらいいの?
これから私たちは立ち止まり、
考えていきたいですね。
責任あるクルーズとは?
持続可能なクルーズとは?
そして自分なら
どう工夫できるかな…と。
たとえば
有名観光地でなくてもOK
フライクルーズ→日本発着も
たまには小型船へ
などなど。
また別の機会に「マイ・クルーズ」
について書こうと思います。
*最後に
明るい未来を考えましょう。
新しい飛鳥Ⅱの
名前発表が今から楽しみです。
(©️Ayako Yoshida)
日本船ですから平仮名又は漢字。
「れいわ飛鳥」なんてどうかしら?