【アトピー完治への道】表面ばかり見ていても治らないのです! | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』

院長の 山本綾子です。

 

今日のお話は、コレ↓

この記事に書いた出来事は、

もうずっと昔の、私が30歳頃の話になります。

 

でも、ある方の何年も苦しんだ痛みが、

「身体の仕組み」から考えた私の一言によって

あっという間に治ってしまったという事実。

 

皮膚科領域の疾患でも、

ちょくちょくお目にかかります。

 

「いつも同じ部位に出る湿疹」

「何十年も続く蕁麻疹」

「足指の治らないじくじく水虫」

「異常にひどいニキビ」

「陰部の繰り返すかゆみ」

などなど・・・

数え上げたらきりがありません。

 

そうですね、

ちょっとここで、「治らない水虫」について

お話してみましょう。

 

え、水虫?

ただ単に汚いからでしょ?

治療してないからでしょ?

 

そういうわけではないのです。

 

ときどき、足指の隙間がほとんどない方がいます。

ぴたっとくっついて、

24時間隙間がないのでは?と思わせるほど。

 

そりゃ、足指の間の風通しが悪いので、

どんなに薬をつけていたって、

治り悪いわけです。

 

でね、そういう方の足を診ていると、

すぐわかるのです。

 

あ!足指がほとんど動かない!!

 

そうです。

足指をしっかり動かすことができるならば、

足指の隙間は靴を履いていたって、

ちょくちょくできますから、

それなりに風通しがよいのです。

 

でも、足指がほとんど動かせない方だと、

本当に隙間がゼロ!

 

どんなにいい薬をつけたって、

治りが悪いのは当たり前。

 

こういう方の場合は、

水虫の薬と一緒に、

「足指をしっかり動かすこと」という

運動処方も行います。

 

すると、びっくりするくらい、足の色が良くなって、

見た目にもきれいな足指になるのですよ。

 

本当に、

現代の日本の医療は、

都合の悪い症状には、とりあえず薬を出しておけばいい、

という風潮があります。

 

勿論、薬もどんどん開発されて、

いいものが出てきていますから、

いいものは使えばいい。

 

でも、だからといって、

「臭いものに蓋」的に、

薬で全部済ませようというのが、無理なのです。

なぜなら、

その症状を引き起こしやすいその方の身体の使い方

がベースにあるから。

 

ヘルペスを繰り返す方に、35℃台の低体温が多かったり、

便秘を繰り返す方に、腹筋の著しい低下があったり、

ニキビの酷い方に、お腹の谷折り線があったり。

 

そういった、

問題のある身体の使い方を無視して、

薬だけで治そうというのが、

そもそも無理なのです。

 

表面的に治しても、

身体の本当の問題は消えていないのだから。

 

巷でのアトピー治療を見ていると、

まさに「表面だけ」見ているのではないかと

感じることが本当に多いです。

 

いま、話題のデュピクセントも、

かなり効果があるとは言われていますし、

改善のきっかけ作りには、

ステロイド同様いいと思いますが、

それで身体の本当の問題を放置してしまうのは、

大丈夫なのだろうかと、危惧しています。