【アトピーの戦略的治し方】お腹の皮膚を潰すとなぜダメなの?(アトピーの腹部トラブルとの関連) | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

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山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」

院長の山本綾子です。

 

前回のお話では、

「お腹の谷折り線」の話が出てきました。

https://ameblo.jp/ayakoder/entry-12476356630.html

 

今日は、前回の「お腹を潰すとどうしてダメなの?」という

問題について、もう少し詳しく説明してゆきましょう。

 

まずは、皮膚の構造を知るところから。

これは、インターネット上、無料で読むことができる、

「新しい皮膚科学」の教科書より。

https://www.derm-hokudai.jp/textbook03/text_1.html

この構造を見ると、

皮膚を潰すということが、いかに直下にある

血管や筋肉を潰すことになるかが、よくわかりますね。

 

そして、皮膚を栄養する血管が潰れてしまったら、

皮膚にしっかりと栄養が来ないことも

すぐにお分かりになるでしょう。

 

勿論、皮膚の下で、「うっ血=血がたまること」が

起こってしまって、「真っ赤な部分=湿疹」ができることも

言うまでもありません。

 

しかし、お腹の皮膚を潰すというのは、

血管の問題だけではないのです。

下のイラストを見てください。(イラストはウィキメディア コモンズより)

 

お腹の皮膚を潰すと、

腸などの内臓が潰れることがおわかりになるでしょうか?

 

そうです。

アトピーの患者さんには、

便秘だったり、お腹がゆるかったり、

過敏性腸症候群だったり、

お腹のトラブルを抱える方が非常に多いですが、

このイラストを見ると、それも当たり前に思えます。

なぜって、腸をつぶすようにしているのですから!

 

長い長い管が潰されていたら、

そりゃあ、便がきちんと送り出される訳がありません。

勿論、お腹の筋力が弱ければ、

お腹を温めておく力も不足して、お腹が冷えた感じも

おこるでしょう(アトピーの患者さんでは、お腹が冷たいという

訴えは少なくないです

 

お腹が鳥肌様になっている方も少なくないです。

(アトピーの症状として「鳥肌様皮膚」は有名ですね)

お腹を温める筋力が足りないのですから、これも納得です。

(「鳥肌様皮膚」は、本来、中の熱量を逃さないための身体の

仕組みですから)

 

さらに、上のイラストを見ると、

お腹を潰すということは、背骨や肺も潰してしまうことに

つながるのが、見えてきませんか?

 

今日のところは、長くなってしまったので、

この辺で。次回は、背骨を潰すことについてお話したいと思います。

 

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