【必読】脱ステ時に「知らなかったでは済まされない」リスク②(白内障、網膜剥離) | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 「山本ファミリア皮膚科 駒沢公園」

院長の 山本綾子です。

 

***【山本綾子の診察をご希望の方へ】***

診察を受ける際の、大切な注意点が書かれています。

貴重な診察時間を無駄にしないために、一読をお願いします。

https://ameblo.jp/ayakoder/entry-12416124634.html

赤ちゃんの運動療法は、保険診療の一環として行います。

まず、保険診療予約をお願いします。

また、水曜日・土曜日は混み合います。

乳児~幼児は月・木・金曜日の11時以降を強くお勧めします。

 

さて、今日は、

脱ステをする際に、「知らなかったでは済まされない」リスク

についての第2回。

 

第1回は、とくに赤ちゃんの脱ステ時に、

ステロイドを使わずに、皮膚バリアが壊れた状態を長く続けていると、食べさせていなくても、食物アレルギーのリスクが上がってしまう

というお話でした。

 

第2回の本日は、

特に大人の顔のアトピーで、注意すべき点についてのお話です。

 

私は、今年で皮膚科医として19年目になります。

研修医の頃から、数え切れないくらいたくさんの、

脱ステ経験患者さんを診察してきました。

 

そして、顔のアトピーを脱ステで頑張ってきた患者さんを問診すると、

「白内障」・「網膜剥離」

という目の障害の割合が非常に高いことが見えてきます。

 

「白内障」・「網膜剥離」というのは、高齢者が多くなるものであり、

20代、30代の若者がなるのは、

非常に珍しいのが、普通です。

 

しかし、脱ステで、顔にひどい症状があるときに、

「白内障」・「網膜剥離」が

非常に多いのです。

 

というのは、「目を叩いている」から!!!

 

患者さんに聞いてみると、

「掻いてはいけないと思い、叩いていた」

とおっしゃることが多いです。

実は、アトピーでの白内障・網膜剥離の原因のほとんどが、

目への衝撃によるものであることがわかっています。

 

普通に掻いていれば、

皮膚には傷ができますが、白内障・網膜剥離のリスクは

ぐっと低下します。

 

できれば、脱ステという選択肢よりも「卒ステ」

私個人としては、強くお勧めしますが、

それでも、どうしても脱ステを選択される場合は、

「失明」のリスクを減らすために、

目を叩くのは絶対にやめてください。

 

皮膚は、再生しますが、

目は失明してしまったら、再生しません。

 

白内障になってしまったら、眼内レンズがあるでしょ、

なんて思っていてはいけません。

以前、一度、白内障のために眼内レンズをいれた患者さんで、

さらに手術後に、顔が痒くて痒くて目を叩いてしまって、

入れた眼内レンズすら外れてしまった方に会ったことがあります。

 

目は本当に大切です。

「目は叩いてはいけない」

これは、絶対に、忘れないでくださいね!

 

◆◆◆アトピーの湿疹発症部位の法則を知ろう!◆◆◆

皮膚科専門医 山本綾子の解決!オトナの皮膚病・肌トラブル

https://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140121/1054660/

もっと、自分の身体で何が起こっているかを理解して、

上手に「卒ステ」しよう!