【アトピーの戦略的治し方】顔・首の湿疹には「首の谷折り線」を科学すべし! | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』

院長の 山本綾子です。

 

***【山本綾子の診察をご希望の方へ】***

診察を受ける際の、大切な注意点が書かれています。

貴重な診察時間を無駄にしないために、一読をお願いします。

https://ameblo.jp/ayakoder/entry-12416124634.html

赤ちゃんの運動療法は、診察室内で行います。

まず、保険診療予約をお願いします。

また、土曜日は非常に混み合いますので、

乳児~幼児は平日受診を強くお勧めします。

(乳幼児の場合は、水曜でなく、月~金のどの曜日でも大丈夫です)

 

さあ、今日のお話は、顔や首の湿疹。

 

赤ちゃんも大人も、

とにかくお困りの患者さんが多い、

顔や首の湿疹。

人に見える部位であることだけでなく、

ステロイドを塗っても、なかなか治らず、

困り果てている方が多いですね。

 

ガサガサ・ザラザラの乾燥性の湿疹だけでなく、

ジクジクとして浸出液(汁)が出ている方も少なくありません。

 

この、顔・首の湿疹を治す際に、

絶対、忘れてはならないのが、

「首の谷折り線」

 

完治を望むならば、

もはや基本中の基本であり、

これをなくさずして、完治はありえない、というレベルですので、

「首の谷折り線」って何?という方は、

まず、下の記事を読んでから、

本日の内容をお読みくださいね。

さて、

本日のテーマは、

「首の谷折り線を科学する」です。

 

首の谷折り線。

首にシワがあるって、

身体にとっては、どんな意味があると思いますか?

 

ただの、「見た目にカッコ悪いシワ」と思っていたら、

全く、皮膚のことを理解していないと言えます。

それでは、

治せる湿疹も治りっこありません!

 

次のイラストを見てください。

(イラストは、「新しい皮膚科学」より。

インターネットでも無料で皮膚科の教科書が読めます。

https://www.derm-hokudai.jp/textbook/

このイラストを見て頂くと非常にわかりやすいのですが、

私たちが外から見えている「表皮(皮膚の最も外側)」の下には、

じつは、いろいろな物があります。

 

皮膚を栄養する、

血管(赤や青の管)が

表皮のギリギリの真皮乳頭のあたり(スポンジの波々のようなところ)

まで届いているのがわかりますか?

 

では、「谷折り線」を作ってしまうほど、

何ヶ月も皮膚にシワを作り続けたとき、

これらの皮膚の下の血管はどうなるでしょうか?

皮膚を折りたたんでいると想像してください。

これらの血管も簡単に折り曲げられてしまいますね!

 

水の入ったホースをイメージしましょう。

ホースを折り曲げていたら、水は流れにくいですよね?

これが、細い細い血管(毛細血管)だったら?

 

間違いなく、

毛細血管は潰されて、もともと細すぎて流れにくい血液が

さらに詰まってしまうのは、明白でしょう!

 

そんな状態が、

湿疹のある皮膚の下で、

何ヶ月も続いているのに、

外からさまざまな治療をしたって、

皮膚に栄養は届くでしょうか?

誰が考えても、「ムリ!」ですよね?

 

アトピー・湿疹を治そうと思ったら、

「皮膚表面だけ」を考えていても

絶対治りません。

「皮膚に、必要な栄養を届け”きる”までのルート」を

すべて考えましょう。

 

勿論、そこには、

「食べた食べ物が、消化されて、血液中に乗る」

までのルートも忘れてはなりません。

 

消化が悪ければ、

どんなに口にいれても、

血液には乗れないのですから。