【アトピーの戦略的治し方】アトピーの真っ赤な顔の治し方(ステロイド酒さ予防に全身診る!) | 皮膚科医 山本綾子 の アトピー から学ぶ美肌法則

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山本ファミリア皮膚科 駒沢公園の院長、山本綾子の美肌法則ブログ。つきあう病気とされてきたアトピー を根治させようと奮闘して見つけた、身体から健康になる美肌法則。

こんにちは、

目黒区東が丘 『山本ファミリア皮膚科 駒沢公園』

院長の山本綾子です。

 

今日は、「アトピーで真っ赤になっている顔の治し方」について。


真っ赤な顔というと、

「湿疹(ざらざら)で真っ赤になっている」方だけでなく、

「ざらざらはなくて、触ると大したことがないのだけど真っ赤」という方も

いませんか?


とくに、ざらざらで真っ赤は、ステロイドが効きやすいですが、

「触ってもほとんどつるっとしているのに真っ赤」は、

ステロイドの効きが悪いことが多いですよね。しかも、そのような真っ赤な状態のときに、

ステロイドを使うと、「ステロイドを使う⇒皮膚が薄くなる(副作用)

⇒さらにステロイドを使う」という悪循環になり、泥沼化する(ステロイド酒さ)というパターンになることもしばしば。

 

今日は、そんな泥沼化を避けて、上手に赤みをとるための

コツについてお話しますね。

 

まず、大切な考え方の基礎として、

「1人の人間で血液量は決まっている」ということ。

よほどケガなどで大量出血したりしない限り、血液量は変わりません。

 

では、アトピーで顔が真っ赤になっているとき、そのほかの部分の血液はどうなっているのでしょうか?

 

顔のほうに血液が行っているので、そのほかの部分の血液量は減っていると思いませんか?そう、それが、「のぼせ冷え」の状態。手足は冷えるのに、顔だけ赤くなって熱くなる。

 

でも、地球という重力のかかる星に住んでいるのに、「顔にばかり血液が行く」というのは、おかしな現象ですよね?

下肢の方に血液が溜まるなら、まだわかりますが、重力のかかる方向と逆の顔に血液が溜まるなんて・・・

 

そう考えると、重力に逆らって顔が真っ赤になった理由は、

①下肢のほうに血液を回すパワーが足りない

②顔から下のほうに血液を流したいのに、邪魔するものがある

この二つではないかと想像できます。

 

①の「下肢に血液を回すパワー」こそ、

「下肢の筋力」や「下肢の筋肉の使い方」。

 

正しい筋肉の使い方をすることによって、

特別な筋トレなどすることなく、「毎日の日常動作の中で、

血液が下肢の方に流れやすくする」のが、

動物本来の姿です。(気になる部位だけ見ていても、治りません!!全身トータルで見ることが重要なのです!!)

 

だって、動物界で、筋トレをしている虎やチーターを見たことが

ありますか?マッサージを受けている、クマや象を見たことがありますか?

 

いくら動物園の動物だって、「筋トレやマッサージ」をやっていることはないですよね?なぜなら、「動物は、日常動作をすることで血液がきちんと回るように、作られている」から。

 

それならば、

「動物」である「人間」も、本来は同じはず。

 

特別なトレーニングやマッサージなんかしなくても、

血液が回る「はず」なのです。正しく、本来あるべき身体の使い方を

していれば!