こんにちは。
今日は、「ステロイドって、使い方によってこんなにも違うものなの?」というお話。
患者さんは3歳の女の子。
1ヶ月以上も口の周りの湿疹が治らないと受診されました。しかも、ステロイドを使っていたのに治らないと。
さあ、どう考えましょうか?
使っていたステロイドはキンダベートという、子供のランクとしては、妥当なもの。
「ステロイドが効かない症例」と考えますか?でも、そう判断するのは、ちょっと早すぎるかもしれません。
私は、その症状を見て、これはキンダベートで治るはずだと見立てました。
そして、女の子のお母さんにこう言いました。
「信じられないかもしれないけれど、同じお薬でも、しっかり塗ってみると、あっという間に治るということが、実際、ちょくちょくあります。キンダベートを、こんなふうに、べっとりするくらいに3日間だけ塗って、見せに来てもらえませんか?それで治っていなかったら、そのときは、キンダベートでも治らないということになるので、次の作戦をたてましょう」
お母様は納得し、その日は帰られました。
そして、3日後、再度受診されたこの患者さん。どうなっていたと思いますか?
そう、お顔はピカピカになっていました。
同じ薬をたった3日使っただけでした。(実際には2日できれいになったそうです)
1ヶ月以上治らない、と言っていたのに、同じ薬なのに3日で治った!
それくらい、軟膏の塗り方、というのは重要なのです。
ステロイドだから、薄くぬらなきゃ、と思っていると、全然効かないのです。
これ、本当によくある話です。是非、今日から気をつけてくださいね!