さて、今日のおはなしは「お尻の湿疹」です。
20代女性アトピー患者さん。初期の「がっつりステロイド治療」の段階を終え、すでに根治にむけて頑張っています。
上半身の湿疹がほとんど出なくなってきたのですが、きれいな上半身と比較してイマイチなお尻。。。
あ、もしかして?
ピーンときた私はこの患者さんに言いました。
私:「いつものように歩いてみて。歩けと言われて歩くと、ちょっと変な感じになるかもしれないけど、とりあえずいつもみたいに」
患者さん:「こんな感じかなあ・・・」
私:「あらあ、泥棒さんの”抜き足、さし足”みたいな歩きになってるわよぉ(笑)」
患者さん:「え~!?ホントだあ!」
私;「正しい歩き方はね、踵から入るんだよ!」
患者さん:「ずっと、つま先から入ってました。そういえば、大学生になってヒールを履くようになってから、そんな歩き方になっていたかも」
私;「しかも、正しい歩き方をすると、こんなふうにしっかりお尻まできゅっと締まって勝手にヒップアップになるのよぉ。お尻が垂れてくるのって、正しい歩き方をしていないからなの!お尻をしっかり使う歩き方をすると、お尻の血流がよくなって、お尻の湿疹が治るだけでなく、ヒップアップにもなるなんて、ステキでしょう?」
患者さん:「ホント!垂れない30代になるためにも頑張ります!(^^)」
と、昨日の診察は、相変わらず(!?)皮膚科診察室というより、「ウォーキング教室」のような光景で、笑顔の絶えない時間となりました。
でも、何気ない診察の一コマに思えるかもしれませんが、ものすごい大きなヒントをくれています。
お尻の血流をよくするためにはどうしたらいいでしょう?
そう、お尻をしっかり動かすことですね。
じゃあ、お尻をしっかり動かすにはどうしたらいいでしょう?
そう、正しい歩き方をすること!
患者さんに歩いてもらうと、まあ、おかしな歩き方の人が多いこと、多いこと・・・
歩き方なんて、今まで意識したことがあまりにないかもしれませんが、実はこんなところにアトピー改善のヒントが隠れているんですよ!
何度も受診しているその患者さんとのその日の会話はこんな感じで終了しました。
私:「アトピーって、生活習慣病みたいなところが本当に多いよね」
患者さん:「そうですね!私も先生のところに通って治療しているうちに、日常生活で問題点が多かったことに気づきました!」