中国美容博覧会2018レポ★
今年で23年目を迎える、アジア最大規模の美容展示会
「中国美容博覧会(上海CBE)」が
上海新国際博覧センターで開催されました。
3日間の開催期間中には日本をはじめ、
台湾、香港、韓国、マレーシア、タイなどのアジア圏のほか、
アメリカ、イギリス、イスラエル、スイス、ドイツ、スペイン、
フランス、イタリア、ポーランド、インドなど・・・・・
3500社以上の美容商材・化粧品関連企業が展示を行いました。
1~2日目はバイヤー、3日目は一般客が主な客層となり、
総来場者数は3日間で48万人!!
業界内で大変大きな注目を集める展示会となっています。
■日本の出展社数が約8倍に増加
今回、株式会社ビューズでは、
2つのブースで計10社ほどの商品を展示しました。
今年は主賓国が日本だったこともあり、
昨年に比べ約8倍ほどの数の日本企業が出展!
そのため、日本パビリオンが盛り上がる一方で、
ブースの大小や位置などによっては、
人が流れてこないといった状況もあったようです。
昨年出展した日本企業によれば、
昨年は日本企業の出展数が少なかったこともあり、
「昨年の名刺交換の際に200名程が行列するほど、
引く手あまたの状況だった」のが、
今年は日本企業の出展の増加により、
分散された形となったと考えられます。
■日本VS韓国の品質バトル
中国のバイヤーが興味を持つ点としては、
ラインナップの豊富さや価格帯はもとより、
日本産であること、そして日本独自の成分が使われているなど、
わかりやすい訴求が人気を集めていました。
日本の商品は品質が高いというイメージは相変わらずで、
その分価格も高いという認識も変わっていないようです。
一方で、日本と同じホール内で展開されていた
韓国コスメの勢いが凄まじく、
日本でいうところの“パケ買い”現象が加熱。
容器の形状やパッケージのユニークさなども、
目新しいもの好きという国民性にうける理由であるようです。
これまではスキンケアは特に品質を重視するユーザーも多く、
日本製が好まれていましたが、
韓国でも“ナチュラルコスメ”“自然派”など高品質を謳う
スキンケア商品が増加しているので、
その点も日本にとっては猛威となるのかもしれません。
■SNSの活用が最大の課題
日本で化粧品の爆買いをする中国人の多くが、
転売目的であることが度々話題になるように、
ECサイト上では日本の商品も安く購入することができます。
実際に、海淘(海外通販)により買い物をしている中国人は
国民の約4割程を占めています。
TmallやJDといったモールに出店することも有効ですが、
同時に微博(Weibo)とWeChat(微信)という
2大SNSの活用も必須となります。
そのため、出展企業の中にはWeChatの
QRコードを店頭に貼る等して、
WeChat上でのメッセージのやり取りや交渉、購入、決済など
一連の作業を行う形をとっている企業も少なくありませんでした。
また、日本でもインフルエンサーマーケティングが
活性化されていますが、それ以上にKOL(Key Opinion Leader)の
存在が影響力を持つ中国では
「企業発信の情報より、一般人発信の情報の方が信用できる」
という背景があるため、
“モールに出店→KOLが発信”といった工程は欠かせないのだそう。
実際にブースにKOLを呼んで、生動画を配信したり
プチ撮影会を行うシーンも多くみられました。
■まとめ
中国に参入するためには多くのハードルがあり、
諦めてきた企業も少なくないと思います。
しかし、越境ECなど中国で売れるための方法には
様々な形がある今、展示会はあくまできっかけ作りや、
現地の方の反応を見るための機会だと考えて、
そこからの展開を戦略的に進めることも得策かもしれません。
ただ、海外では全く無名の化粧品であるなら尚更、
国内外のバイヤーが多く訪れる展示会が
海外進出に最も近いルートだということは確かです。
11月には毎年香港で開催される展示会、
「Cosmoprof Asia 2018」が控えています。
是非出展を検討されてみてはいかがでしょうか?(#^^#)