昼間の傷と夜間の傷、その治り方に違いはあるのか? | 群馬県安中市の地域に密着≪あやこまごころ診療所≫院長女医あやこ先生のブログ

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群馬県安中市磯部に≪あやこまごころ診療所~糖尿病・ダイエット・予防接種・訪問診療~≫医療情報・診療所の様子・プライベートな事などを書き綴っています。

あーーーるんです!!!(カビラ風)

 

昼間に出来た傷夜間に出来た傷よりも治りが早い そうです!!!

 

傷や火傷が治る速さには体内時計が関与しているそうで、マウスの実験では日中にできた傷の方が夜間の傷よりも約2倍の早さで治ることを確認したそうです。

 

なんだかすごい研究です!

原文はこちら→Our body clocks cause wounds sustained at night to heal more slowly

 

研究代表のHoyle先生はこう仰います。「この研究から得られた知見は手術などの医学的処置を行う際の参考になるだけでなく、創傷の新たな治療薬の開発につながる可能性もある」と。

 

 

「火傷(やけど)」で思い出す患者さんがいます。以前勤務医だった時、70代のおじいさんが左足の広範囲を火傷して受診されました。それはそれは酷い火傷でした。そのおじいさんは脳梗塞をされており、左半身は麻痺がありました。

火傷の処置をしながら私は何故そんな広範囲の火傷をしたのかを尋ねてみたんです。

 

「おばあさんが寒くないように、って石油ストーブの灯油を入れているんさ。それが俺の仕事。だけどこんな風に体が不自由だろ?昨日、灯油が足にこぼれてしまってさ。どうやらそのままホットカーペットに寝てしまったんだ。朝起きたら足が赤く腫れてたんさ。足が麻痺しているから痛みはほとんど感じないんさ。先生、すまないね、こんな汚い足を診てくれて。」ってすまなそうに仰るんです。

そのおじいさんは、こぼれた灯油とホットカーペットで低温やけどをしてしまったんです。痛みを感じず、翌朝起きて足の異変を感じ病院へ来られたのです。

私は、おじいさんの話を聞きながら胸が苦しくとても切なくなりました。

 

おばあさんと慎ましやかに2人暮らしをしているおじいさん。おばあさんが寒くないようにって石油ストーブを焚いてあげていて。不自由な体で重い灯油を入れているんです。優しいです、おじいさん。

 

あーーーどうしたものか。

「火傷の処置してはい終わり!お大事に」だけでは終わらせたくない、それは私の目指す医療ではありません。

 

おじいさんに、石油ストーブ以外の暖房を提案してみる?

灯油を入れ事の出来るヘルパーさんを紹介してみる?

いやいや訪問診療や訪問看護をして、その時に灯油を入れてあげるのはどうだろ?

おじいさんやおばあさんにとって負担が軽く、そして暖かさを感じられるのは何が良いのだろう?

おじいさんやおばあさんにとってどんな暖かさが一番嬉しいのかな?幸せなのかな?

 

そんな事を思うのです。<あやこまごころ診療所>では医療だけでなく、そのもっと先の患者さんの幸せと笑顔へをも関わっていきたいのです。病気や、傷が治るだけでは幸せな人生とは決して言えないと思うから。

 

看護師三笑子さんが

いつも素敵に飾って下さってます。

ホッと癒やされます。

 

 

 

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あやこ先生の自己紹介
 
群馬県安中市磯部に2017年9月19日≪あやこ まごころ診療所~一般内科・糖尿病・ダイエット・予防接種・訪問診療~≫開業致しました。安中市の地域に密着した医療に力を注ぎます。【おしゃべりだけでもどうぞ いつでも気軽にお立ち寄りください】という想いの元、健康の事、体の事、病気の事、福祉や介護の事、日常のお困り事、など…をいつでも気軽に相談出来る診療所でありたいと思っています。

 

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