第Ⅴ部もこれで最終回。
とりあえず集合イラスト(*´-`)
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最終回〈彩虹〉
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イリス「――というのが、アルクの昔話よ。」
シロ「クロ、話終わったよ。」
シロは、隣でうつらうつらとしているクロを揺り起こす。
その更に隣では、耳を押さえて聞かないようにしていたアルクが未だに震えている。
シロ「アルクがそこから露出狂になっていったのは分かったけど、アカは昔から屈強だったのね~。どこかの傭兵だったの?」
アカ「まさか。私もアルクらと同じで元々はフィクシオン派として農業やってたんやで。
けど私は作物育てんのより、畑を荒らしに来る動物を追っ払う方が向いててな。
ストレイエ派の傭兵になって生計立てよう思てん。」
確かに、アカが畑を耕している姿はとても想像できない。
シロ達はそろってうんうんと頷いた。
その横で、やっと起きたクロは周りを見回す。
クロ「ふあ…ちょっと。もう日が暮れかけてるんだが、視察は終わったのか?」
イリス「―――あ。」
イリスはハッとして辺りを見回す。
いつの間にか日は傾き、辺りは夕焼けの赤い光で満たされている。
影は黒さを増して、もう視察が出来るような時間ではない。
イリス「うっかりしてたわ…。視察するのは明日にして、今日はここで一晩過ごすことにします。
皆さんごめんなさい。私、町長さんに言ってくるわね。」
アカ「おー、行っといでー。」
アカは立ち上がったイリスに手を振る。
イリスは皆を見た後、赤面して小さくなっているアルクの耳元に顔を近づけた。
イリス「良いギルドになったわね。とっても賑かで、確かに『彩虹』のギルドだと思うわよ。
ただ、私の耳に届くくらい有名になるとは聞いてたけど、まさか露出狂として有名になるとは思ってなかったわ。」
アルク「う…」
やはり、イリスは一言多い。
イリスが去った後のアルクの顔はますます赤くなる。
アカ「あれぇ~?顔が赤くなってるぞ~、どないしたんかな~?」
シロ「何を言われたの!?教えて!」
アオ「アカ達が想像してる会話じゃないようよ。
『もう立ち直れない』って思ってます。」
アルク「…うぅ…もうやだ!」
それからしばらく、アルクは顔を覆ったままうなり声をあげていた…
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〈エピローグ〉
街の灯りも消え、
皆が寝静まった夜深く。
どこかも分からない場所。
モゾ…
と、月に照らされた地面の一部が盛り上る。
次の瞬間。
ガバッと腕が突き出した。
誰も知らない場所。
彩虹ギルドを揺るがす「事件」が、静かに顔を出した。
第Ⅴ部 END
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はい、これで第Ⅴ部は終了です(^^ゞ
読んで下さった勇者さん方、本当にありがとうございます。
最後の最後に不穏な所がありましたが…
それは最終部で(°o°C=(_ _;
ただし、ゾンビではないですよ(笑)
思いの外長く続いてますねぇ…
しかしひとまずは、再び怠惰で気ままな更新に戻りまするm(_ _)m
かしこ。
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