「メアリーの力は僕が引き受ける」
ゆうは言う

「どういう事?」
トムは言う

コップが勝手にテーブルを移動する

「こういう事」

「あと半分」
精霊から

受け取れば

メアリーから力は消える

「もう半分はもらったんだメアリーから」

「だ‥だ、だからってお前はどうなる」
トムは反対する

「メアリーのためだよ」

「こんな力持ってちゃいけない」
ゆうは言う

「僕は反対だ」

「他に策を考えよう」
ゆうが犠牲になるなんて絶対賛成できない

「もうベルみたいに殺したりしないから」

「もうぐちゃぐちゃにしないから」

「精霊に掛け合って無くしてもらう」
また訳のわからないことを言い出す

「ベルをぐちゃぐちゃにして殺したのか」

「うん」
思いっきりゆうを平手打ち

「だって」

わざとじゃない
「聞きたくない」
トムはゆうから離れ
隣の隣の愛犬ベルが死んだ

「おいでおいで」したら

コロッとそのまま

ベルの頭はぐちゃぐちゃになった

トムを少し懲らしめるはずが

ベルを殺してしまったゆう


トムは泣いていた

余りにも突然のベルの死に

ある意味懲らしめになったのか‥

しかしどう考えてもやり過ぎだ

一つの命を奪った

精霊よ‥

何故


メアリーに

このような

残酷な力を与えた

ゆうはざんげした

心から

ベルに謝った

「君の力少しわけてよ」

「トムを懲らしめてやるんだ」

「いいよ」
快諾のメアリー

手を取り

輪になる

「降りて来い」

精霊

メアリーは天に向かい言う

「半分あげるね」

熱い

熱を

手に感じるゆう

「ママを懲らしめるの?」

「そう」

「何故?」

「浮気してるんだ」

「心の浮気」

隣の隣の愛犬「ベル」に

溺愛

おやつをあげたり

「バカだよね」
ゆうは心底思う

犬に片思いなんて

ベルにはお嫁さんがいるんだ

隣町に

最近見合いした

同じ犬種のメス

それを聞いて本気でへこんでいたトム

もう変態の域だ

気持ち悪い

ゆうは半ば呆れる

「ぐちゃぐちゃにするの?」

さすがにそこまでは‥
「それよりこの力どうやって使うの」
ゆうの素朴な質問

「大事なのはイメージ」

「きっと踊る」
精霊よ

ありがとう

メアリーは手を合わす

合掌