横浜・日吉で若い女性が殺害されたことを知る女子大生の千弦。
それは昨夜「相談したいことがある」とLINEを送ってきた幼なじみの玲奈だった。
玲奈は一体、何を相談したかったのか?
そして、偶然に同じ大学に通っていた千弦は、玲奈が所属していたクラスの教授と付き合っていたことを知る。
大学周辺で玲奈のことを調べるうちに、彼女が夜の街で働いていた噂を聞く。
信じられない思いで調べを続けていたのだが、その大学教授にはアリバイがなく、調べれば調べるうちに疑惑が湧いてきたのだったー。
ラストにどんでん返しがあり「彼女」が誰なのかが判明します。
私は見事に騙されました(笑)
読めば読むほどに疑惑しか湧いてこなかったあの大学教授。
その教授にも秘密があります。
ミステリー研究部に一時期所属していた同じ大学に通っていた男子大学生にも疑惑が。
本当にミスリードが巧みで、文章の途中、途中に犯人の思いが書かれてあったのですが、そこに誘導されてしまって。
闇の中にいたのは、玲奈だったのか?
彼女とは幼馴染みだった千弦は彼女と離れて暮らしていた時期を思い、殺害された千弦の苦しみや悲しみを思い、悩みますが、周囲の雑音に騙されず、ラスト、真実に辿り着くのです。
途中、警官の一人と親しく(?)なっていったのですが、進展があるのかなぁと思いつつ、結局のところ、知り合いの一人でしかなかったので、そこは残念だったかなぁと。
文章の中で引きこもりの問題がクローズアップされていましたが、千弦の側にも引きこもりの人物がいたことが判明します。
闇の中にいた彼女は何を思って暮らしていたのか?
その彼女とは一体、誰なのか?
ラストまで気が抜けない本でした。
Amazonのレビューではずるいと判断した方もいらしたようですが、私がそうは思いませんでした。
ただ、読み手の問題かなぁと。
点数は85点かな。
まぁ、伏線が回収されていたことに加点をすることにします