屍鬼、怒涛の<下>ですが、やっと読み終えました。
そして、脱力。
その言葉の暴力と共に。
僧侶と医師の苦悩は続く。
屍鬼には弱点が無いのか?
妙子は「あなたは、どうして死にたかったの?」と問う。
腕の傷跡。
兄は何故、弟を殺さなければいけなかったのか。
僧侶は自分の文章の中で、回想する。
自分が死にたかった理由は一体、何だったのか?
屍鬼が次々と人を遅い、村は壊滅状態に。
そんな中、村人もやがて、これは普通の伝染病ではないのではないかと気付く。
しかし、それはかなり遅いものだった。
「起き上がりなのよ」と村人に言い回っていた一人の女性。
だが、その女性も行方不明に。
医師は自分の妻が屍鬼に襲われ、そして、起き上がるのを待っていた。
人体実験をするために。
村を救うために。
それは突破口となり得るのか。
村人と死期の壮絶な戦いがそこまで待っていたー。
読み終えた後に、脱力感、満載の本になりました。
自分にとっての理想郷を探していた妙子。
彼女に寄り添って、村人と戦う辰巳。
一方の千鶴はある思いを持って、一人の村人にひたひたと訪問。
屍鬼とは何なのか?
自分は屍鬼になりたかった訳じゃない。
そう、訴える妙子。
自分もこれを読んだ後には屍鬼にはなりたくないなぁというのが感想です。
屍鬼となったら、人間を狩らなくてはいけません。
それに苦しんでいた妙子。
家族を持ちたかったの。
彼女の希望はそれでした。
果たして村に屍鬼の理想郷が築けるのか。
それは読んでみてのお楽しみとなります。
ただ、この本を読んだ後には何も残らず。
そこに残ったのは、果てしない疲労感でした。
一体、自分は何に期待していたのか?
村人は決起するのか。
<下>の途中のページからやっとそれが分かります。
とにかく、小野不由美ファンの方は読むべし!とお勧めしたい本の一冊です
ただし、1日では読破できないことを肝に銘じておくのがベターかも(汗)