私たちには、幼い頃から教え込まれてきたボトムライン(思い込み)がたくさんあります。
例えば、自分は無価値な人間だというボトムラインがある人は、幸せになってはいけないという前提の上で日々の生活を送っています。
Aさんには、物事を否定的に捉えてしまう傾向がありました。
人から意見や指摘を受けると、反射的に否定された!と思ってしまいます。
Aさんのボトムラインには「自分は愛されていない」「自分は価値がない人間だ」があるからです。
いつも、人からの意見や指摘を絶対的命令だ!と捉えて緊張してしまいます。
すると、「なんとかしなくては!」という焦りが出てきます。
待つことが出来ないのです。
すぐにやらないと、急いでやらないと、しっかりやらないと、ちゃんとやらないと、はっきりさせないと怒られる(嫌われる)!!と思ってしまいます。
怒られないために頑張るのです。
怒られたくないのです。
誰も怒らないのに。
Aさんは忙しくて疲れが溜まってくると、些細なことにもイライラしてしまいます。←みんなそうなんですけどね。
例えば、家の中でだらだら過ごしている家族がむかつきます←本当はリラックスできる彼らが羨ましいのです。
今日は「私はあなたたちの召使いじゃない!!」と怒鳴ってしまいました
「なんで分かってくれないの」と思うと、やっぱり私は愛されていないんだ!というボトムラインによる悲しみが昂まり、怒りのコントロールができなくなるのです
怒りのパワーは、大切にしてほしいという思いに比例します
Aさんは、怒りのコントロールができない自分を何とかしたいのですが、どうしたらいいのか分かりません
そんな自分が大嫌いです。
本当は自分も休みたいのです。←でも、休んでもいいとは思えないのです。
休むことが許せず、手を抜けず、気を緩められないのです。
ゆったり過ごそうとすると罪悪感が出てきます。
なぜなら、自分が幸せになることを許していないからです。
いっそ全てを捨てて、1人になりたいと思います。
Aさんが唯一何も考えずにいられるのは、どうしても止められない過食の時間だけです。←過食は必要悪なのです。
被害者意識が強いと、「自分がこんなに辛い目に遭っているのは、誰々のせいだ!」と思いがちです。
でも、他人のせいだと思っている限り、その苦しみから抜け出すことはできません。
他人のせいにしている=他人の行動に、自分の身を委ねてしまっているからです。
「つまり、私が全部悪いってことですよね!」とイラついて拗ねるAさん。
Aさんは悪くありません。誰も悪くありません。
そういう話ではないのです。
Aさんのように被害者意識が強く、人から嫌われることを恐れて必死に愛されようとすることを愛着障害と言います。
p.s.「自分のことかと思いました」とメールをくださった方がたくさんいらっしゃいますが、Aさんは私です。