私はここで、トニーロビンズが青年にかけた言葉を紹介したいんじゃありません。
確かに良いことを言ってますけどね。
でも、私は笑えなかった。
じゃぁ、なんで紹介するかと言うと、
自殺を考えていた青年がこんな大勢の人の前で立ち上がり、『(何の期待も持たずに)あんなにはっきりと自己開示できたこと』には、ものすごく大きな意味があると思ったからです。
自己開示とは、「他者にありのままの自分をさらけ出すこと」を言います。
このことが彼にとってどれほど大きな転機になったか。
おそらく、この演説の後で彼に近寄り、彼の気持ちに本当に共感してくれた人たちがたくさんいたと思います
彼はその人たちのを感じ、心の壁が取り除かれ大きな安心感を得られたんじゃないかなと。
私はそう思っています
以前、私が講演会を開催した時の話です。
参加者のひとりの女性が、この青年と同じように涙ながらに自己開示をし、参加者全員から拍手と温かいまなざしと言葉をもらいました。
講演会後に回収したアンケート用紙にも「彼女の話に励まされた」「彼女に勇気をもらった」とたくさんの人が書いていました。
私はそのアンケート用紙を彼女にも見せました。
彼女はその日を境に自他ともに驚くほど変わっていきました
簡単に言ってしまえば、摂食障害の症状(過食嘔吐)が消えてしまったんです。
これには私もびっくりしました。
自己開示は、意識して「してみる」のももちろんいいんだけど、思わずするっと「しちゃった」(周りの雰囲気がそうさせた)時の方が、本人の中で大きな変化を起こします