最近よく攻略対象のボイスが聞こえないからって、BGMをかなり下げてプレイすることが多いです。全体のボリュームを上げると耳がキーンってなっちゃうから自分には無理なのが辛い( ; ; )
で、プレイ中は良いんだけどedがおとなしい曲だとほとんど聴こえなかったりするわけです。みんなどうしているんだろと思うこの頃。





さて今回は『罪喰い~千の呪い、千の祈り~ for V 』をプレイしたので、軽く感想をまとめます。

久々に来ましたよ!主人公がフルボイスの作品!いやっほーーーい!

主人公に声がついているだけで物語にのめり込みやすいのか、自分の中では評価が+50点くらいにはなるからマジ感謝。ボイスがあるだけで血肉の通った人間になる気がするから、もう全部の主人公に声つけてほしいです。


それで今回主人公の薫ちゃん。
もう見るからに可愛い。野猿とか言われたのが信じられない。

確かに女性としてみたらちょっと幼い感じです。小柄で服装も短パンで元気な小学生って感じがしますよ?

だがそこが良い。
活発でご飯もりもり食べてて笑顔が可愛いとか最強じゃん。知能もそこそこで戦闘力もイケてるほうだし、これと言って欠点ないじゃん?

性格もきちんと「生きたい」って言えるし自分の行為に対する罪悪感もあって良い子なの。聖人とはちょっと違うけどそこがいい。


そんな子がさ、超理不尽な目に遭いながら頑張るのがこのゲーム。

序盤からして、「前世でやらかしたから罪人を喰らってね(^^)」て状況だったから。

死刑執行とかのこと考えたら分かるけど、悪人相手でも殺したらメンタルにくるのー。しかもそれ何十回もやるとか無理があるのー。

これが嫌なところは、自分の命と天秤にかけているところですよ。嫌なら死ぬだけっていうのが罪悪感マシマシで辛い。ついでに、罪喰い終えたら前世の人格戻って今の自分は消えちゃうかもっていう爆弾付き(°ω °lll)

明確に殺し屋とかやってるわけじゃないjkが(罪人とはいえ)人を消しまくる乙女ゲーってそんなにある〜?自分は知らんです。


その割にはシナリオとしては暗くならずにサクサク読めるんですよね。薫ちゃんが頑張って向き合ってくれたってのと、周りが優しかったからかな。

連帯責任で寿命50年でも直接不満を言わずに優しく接してくれる上樹の人はやっぱり生物として違う感じがするのやばいんです。
攻略対象も(最初は世羅目当てが多いといえ)最初から好感度が高すぎてやばいの。


周りがどれだけ優しくたって、薫の置かれている状況はちっっっとも羨ましくないんですよね。
なんか世羅呼ばわりされるし、よく死にかけるし、前世のこととはいえ罪悪感と自己嫌悪にかられまくる状況でとてもじゃないけど恋愛どころじゃねえよ!

当の薫の前世である世羅さんは、詳細がわかるとなんかこう、人外メンタルしてまして。これに惚れている方々はやっぱり上樹の人だなあ…てなりました。


なんのかんの言ってますが面白かったです!
壮大なストーリーとそれに比例する妙に重い愛とか、結構好きなのよ〜。
重い設定だけど重くなりすぎずに読めたのも好印象かな。薫が悩みつつもちゃんと状況に立ち向かえてたから、読む方もスッキリできました。
BADもあっさりしてて軽く流せたのがヨシ!(BADEND苦手脳)


以下ルート別感想です。

【上樹 守人】

守人「世羅世羅世羅ヾ(๑╹◡╹)ノ"」
薫「私は世羅じゃない!!」
守人「(´・ω・)」

このくだりを何度も見せられた上に、一緒にお風呂入ろうとしたりする事件があったので、すっかり面白人間に。気持ちは分かるが相手は未成年だから落ち着きなされ。
守人は努力の人でちょっと劣等感もあるから、「世羅なら記憶なくなってもなんとかなるんじゃ…」とか考えてた説あるかな??

出会ってからのスタートダッシュがすごかったぶん、世羅≠薫と理解できてデレたらそこからは割と良好な関係を築いてて、まったりした空気が流れておりました。勉強教えてくれるし。めっちゃ甘やかしてくるし、シスコンだし。お兄ちゃん力高いと思います。

変態度高いままなのは、世羅とはそういうイチャイチャが当たり前だったんだんだろうな〜と考えたらしゃーないです、うん(・・;)
お風呂に一緒に入ってきて薫の背後に回ってたのは流石にギョッとしましたけどww 


最初こそ世羅に執着しすぎのやべえやつな印象でいましたが、ゲームを終える頃にはすっかり不憫な人になってました。なんせ千年間DTのままっぽいからさ…

どうあがいてもこの人は世羅とはくっつけないのよ。千年愛し続けてる世羅がだんだん自分から離れていってるのマジで悲しみ( ; ; )
大体呪いは白夜のせいだし、連からは妨害を受けるしで本人はとくに悪くないのが…

お話自体も1000の罪喰らって解☆決というスタンダードかましてくるから印象薄いのがちょい不憫でした。キャラ的にはこんなに面白いのにね。


【陸 至央】
陸側のルートのほうが上樹側より読み応えたっぷりだった気がします。
世羅のこと知ってる上樹の人よりは、薫個人をちゃんとみられる人らとのほうが親しみが持てるから感情移入できるっぽいんですよねwww

至央は最初襲ってくるし守人ルートでは死んでるしでどうなることかとヒヤヒヤしましたけど、やってみたらちゃんと同年代のラブコメしてました。

なんかメール送ってくるの楽しそうだし。
変質者のようで案外話せば分かるやつだし。
修学旅行に襲来してくんのほんっと薫に執着してますよね〜
はちゃめちゃダブルデート好きよ(°▽°)

…からの事情がわかってくるとだんだん同情しだすのですよ。
彼のヒャッハーなところは自己防衛からくるもので、人質取られてるが故の凶行なとこもあるってそんな……とりあえず千夜は千回くらいしんどけ。

今作で何回死んでる?生きている方が珍しくない?ていうくらい存命率が低いのがどうにも悲しいです。
まだ高校生の男の子なんだよ。(゚´Д`゚)゚。
薫に呪いを解く意外の道に誘えたの君だけだったから、もっと生きて。

恋愛面では清々しいまでの薫の鈍感っぷりと翻弄される至央が楽しい。想いを伝えてからの手の早さが凄かったです。
えっ今?ここで?てなるし、事後スチル見て屋外じゃねーか!てなりました。

守人や連がなんで千年も愛を維持できるのか謎な面がなんとなくこのルートで解消された気がします。ああもう、もともと愛が重い生物ってことなのですね〜。じゃあ仕方ないか〜。


【陸 任史】
OP見る限りおっさんだったからちょっと困惑していたものの、至央ルートですでに完璧なジェントルマンすぎて任史ルート入るときにはすっかり違和感がなくなっていました。

至央への感情がもう親心満載でもう好き。てか死なないで( ; ; )
こっちのルートなら任史さんは生存するけど、至央は死んじゃってるし、両方生き残るルートないの???

任史さん自体は良い人だけど、こっちの心情が悲しみに暮れてるんですが…

肩揉みのところとかは完全に休日の親子って感じで微笑ましかったです。薫には司という完璧な父親がいるけどそれとはまた違った父性があって良いですよね!(現実逃避)


【カゲロウ】
激カワショタおじさん。
確か作中ではロリジジイって呼ばれてた気がするけどそれも分かるというかなんというか短すぎて太もも丸見えなところが薫と同じく短パンがヤバい。

至央ルートではどう説得しても敵に回ってたのに、今回はあっさり寝返ってくれたから多分別人だと思いますw

クロのくだりとか両方可愛すぎて良いな〜て殺伐とした展開から目を背けていたら、突然の両親の死で泣きました。

ビジュアルは可愛いし2人の絡みも明るいけど、このルート普通にグロいしカゲロウは死にかけだしで、あんま手放しでたーのしーってできませんでしたね(´・ω・`)

エンディングは珍しくバッドの方も良かったです。これはこれで幸せではある…よね?


【田井 蒼太】
攻略対象で唯一の普通の(人間の価値観を持つ)人です。
のルートでは途中から出番が皆無だったりするので影が薄いものの、この子は死屍累々な状況に突撃して欲しくないという思いはあります。君はできたら日常の存在で合って欲しいんだ…

ルート入ってすぐの教室で絵のモデルするシーンはほんま少女漫画のような恋愛してて良いわ〜。お手本のような自己チューとドタバタは和みます。
そういうの好きだからもっとやりなさいな。といかもうこのまま付き合って終わりにしてもいいゾ。

だから蒼太もまた転生体だと聞いたときはズコーってなりました。ソウカ、オマエモカ(o_o)

とはいえ千年前の記憶があるわけでもなく、最初から薫を薫としてみてくれる人であることには変わりないから、一緒に居てくれるだけで安心感はありました。

ところでこの子、付き合って数年経ってもまだ薫に手を出してないっぽいんですよね〜。普通この状況で旅に出たらやることやってるもんじゃないです?
ちょっとしたことで赤面してしまうピュアな心は大事にしていてほしいですね(*´-`)


【永海 連】
出会った直後からキスしまくりでびびりまくりです。見るからに薫(世羅?)への感情が重くて若干引いて読んでました。

謎が解かれるという意味では面白かったけど、連に萌えるかというとそうでもなかったです。

というのも、連だけは薫でも世羅でも良さげというか、区別はつけてるけど向けてる感情は同じっぽいのがよく分からなかったからです。なんか怖いん。




想像よりおもしろかったです。
切った張ったの展開になりつつ、鬱々としていなくて読みやすいタイプの作品でした。